“田螺”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
たにし97.2%
たつぶ1.4%
にし1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お藤は大したやつれもなく、母親に何かと口説くどかれておりますが、美しい顔を俯向うつむけて田螺たにしのごとくくちを閉じている様子です。
恐ろしい饒舌おしゃべりに似ず、急に田螺たにしのように黙りこんでしまいます。この上聴いたところで、もう大した収穫もありそうにも思われません。
悪人の娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「近所の噂をかき集めて見たが、俵屋に遠慮して、田螺たにしのやうに口をつぐんでしまひますよ、成程、俵屋に睨まれちや、この土地で暮しが立たない」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
平次は驚いてその口をふさぎさうにしましたが、八五郎はもう言ふだけの事を言つてしまひ、そして女共は田螺たにしのやうに口を閉ぢてしまつたのです。
その證據は、外から戸を開けようとしても、この離屋は田螺たにしのやうにふたが閉つて、敷居に傷をつけるか、かまちをはづさなければ
昔兎に行き逢うて田螺たつぶが一首の歌をかけた。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)