“弥生”のいろいろな読み方と例文
旧字:彌生
読み方割合
やよい79.3%
やよひ20.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中二日おいて、松尾(まつお)という老女と弥生(やよい)という妹を伴(つ)れて市蔵が来た。酒や肴(さかな)の材料や道具などが運ばれて、松尾と弥生が厨におりた。
葦 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
折しも弥生(やよい)の桜時、庭前(にわさき)の桜花(おうか)は一円に咲揃い、そよ/\春風の吹く毎(たび)に、一二輪ずつチラリ/\と散(ちっ)て居(お)る処は得も云われざる風情。
弥生(やよひ)ヶ岡の一週、駿河台(するがだい)の三週、牛門の六閲月、我が一身の怱忙(そうばう)を極めたる如く、この古帽も亦(また)旦暮(たんぼ)街塵に馳駆(ちく)して、我病める日の外には殆んど一日も休らふ事能(あた)はざりき。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
面(おもて)八句を庵の柱に懸置き、弥生(やよひ)も末の七日、明ぼのゝ空朧々(おぼろおぼろ)として、月は有明にて光をさまれるものから、不二(ふじ)の峰かすかに見えて、上野谷中(やなか)の花の梢(こずえ)またいつかはと心細し。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)