“土用”の読み方と例文
読み方割合
どよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅雨のあくるを待ち兼ねてその年の土用るやわれは朝な朝な八重にはれて其処此処と草ある処にきかの薬草むにいそがしかりけり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
六月三日が、土用の日。この日、桃の葉でたてた風呂へ入ると、暑気をはらい、汗疹をとめるといって、江戸じゅうの銭湯で桃葉湯をたてる。
顎十郎捕物帳:08 氷献上 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
土用のうちの霖雨を、微恙の蚊帳のなかから眺め、泥濁つた渤海あたりを、帆船つてゐる、曾て見た支那海あたりの雨の洋中をおもひうかべる。
あるとき (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)