“大暑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいしよ80.0%
だいしょ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大暑たいしよ井戸ゐどみづまでらしてりつけるころはそれまでに幾度いくたび勘次かんじ穀桶こくをけからるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
打渡うちわたり箱根のたうげも難なく越え藤澤の宿しゆくとまりたる其夜友次郎はにはか熱氣ねつきつよく起りもだえ苦みけるにぞお花の驚き一方ならず土地ところの醫者を頼みて見せけるに是は大暑たいしよの時分に道中を給ひし故邪氣じやき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
酔月すいげつから取寄せた料理の重詰じゅうづめを開き川水にさかずきを洗いながら、しきりに絶景々々と叫んでいたが、肝腎かんじんな種彦一人は大暑だいしょの日中を歩みつづけた老体につかれを覚えたゆえか、何となく言葉少く
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
種彦は今日きょうしも老体の身に六月大暑だいしょの日中をもいとわず、かねてより御目通おめどおりを願って置いたしば日蔭町ひかげちょうなる遠山左衛門尉様とおやまさえもんのじょうさまの御屋敷へと人知れずまかり越したのである。仔細しさいというはほかでもない。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)