“大概”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいがい68.0%
てえげえ10.7%
あらまし4.5%
ていげえ2.2%
あらかた2.2%
たいげえ1.7%
おおよそ1.1%
おほかた1.1%
おほよそ1.1%
ていげい1.1%
てえげい1.1%
おおかた0.6%
おほむね0.6%
たえげえ0.6%
おおむね0.6%
おはず0.6%
およそ0.6%
たいげ0.6%
たいげい0.6%
だいがい0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
読方よみかただって、何だ、大概たいがい大学朱熹章句だいがくしゅきしょうくくんだから、とうと御経おきょう勿体もったいないが、この山には薬の草が多いから、気の所為せいか知らん。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「お前の言ふことは大概てえげえ變なことばかりだが、まさか——どうして新造にはひげが生えないでせう——なんて話ぢやあるまいな」
仮令たとへ木匠こだくみの道は小なるにせよ其に一心の誠を委ね生命を懸けて、慾も大概あらましは忘れ卑劣きたなおもひも起さず、唯只鑿をもつては能く穿らんことを思ひ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いたってえかくなっていやらしく成ったもんだから、間ア悪がって……早くっされよ、ちいさえうちは大概ていげえわしおぶったんだ、情夫おとこが居るもんだから見えして
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と楽しそうに話しておりますと「ファラリイス」の駒も大概あらかた御覧済になりましたので、御仮屋の北側に記念の小松を植えさせられました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
喜「誠に御道理ごもっとも……しかし屎草履と仰しゃるが、米でも麦でも大概たいげえ土から出来ねえものはねえ、それには肥料こやしいしねえものは有りますめえ、あ痛い、又打ったね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
別に一水の熊井町中島町の間を北に行きて油堀仙台堀を連ぬるあり。深川側の川渠は大概おおよそかくの如し。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「ハツハツヽヽヽ大概おほかたそんなことだらうと酒を持て來たのだ、飮みな/\わしが歌つてやる!」と徳二郎は既に醉つて居るらしい。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
考へ居たりしが大概おほよそ丑刻やつ時分じぶんとも思ふ頃そつと起上り寢床ねどこにて甲懸かふがけ脚絆きやはん迄も穿はきいざと云へば逃出にげだすばかりの支度をなし夫より後藤がたるそばさしより宵の酒宴さかもりの時見て置きたる胴卷の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
是からねえ盆過ぼんすぎになると、近村ちかの者が湯治にめえりますので、四万の方へくと銭もかゝって東京のお客様がえらいというので、大概ていげい山口へ来て這入へえる、此処が廿年さきには繁昌したものだアね
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
馬鹿にしねえ、大親分が居て、それからわっしが居た土地だ。大概てえげい江戸ッ児になってそうなもんだに、またどうして、あんな獣が居るんだろう。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さすればその香気かれが鼻を穿うがちて、心魂忽ち空になり、われを忘れて大概おおかたは、その罠に落つるものなり。これよく猟師かりうどのなす処にして、かの狂言にもあるにあらずや。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
古人こじんいはく近きをはかればたらざるが如く遠きに渡れば乃ち餘り有りと爲す我國わがくに聽訟ちやうしようを云ふ者大概おほむね青砥藤綱あをとふぢつな大岡忠相おほをかたゞすけの兩氏が明斷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
米エ積んだり麁朶そだア積んだりして大概たえげえ信州から草津沢渡さわたりあたりを引廻して、四万の方へいて行くだが、その牛がけえって来る、牛を見ると馬てえものは馬鹿に怖がるで、崖へ駈込んだりしやす
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
伝えるに違いない。そしてこのわしに向かわせる気じゃ、大概おおむね寸法は知れておるわい
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もっとも線路の見当は大概おはずに着いてたけれども、踏処ふみどころが悪いと水田へはまる。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初雁音はつかりがねも言づてぬ南の海の海遥なる離れ嶋根に身を佗びて、捨てぬ光は月のみの水より寒く庇廂ひさし洩る住家に在りし我が情懐おもひは、推しても大概およそ知れよかし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
お前は何かてえと、おみきお酒ツてお謂ひだけれども、私が幾らむもんじやない。二がふけア大概たいげまゐツて了ふんだかや、月に積ツたツて幾らがものでもありやしないよ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
森「おい、大概たいげいにしねえな、そんな事をいつまで云ってもはてしが付かねえから、おいこう、まア台所へ来ねえって事よ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ふた突起つまみついては、中央ちうわう一箇ひとつ突起つまみゆうするのと、二箇ふたつ突起つまみゆうするのと、二箇ふたつ突起つまみ上部じやうぶおいがつるのと、大概だいがいこのしゆ區別くべつすること出來できるとおもふ。