“およそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オヨソ
語句割合
80.4%
10.7%
大凡1.8%
概略1.8%
大抵1.8%
大概1.8%
大約1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元禄より元文を過ぎ寛保に及ぶまでおよそ五十年間は仮に西洋美術史上の用語を以てすればいはゆる「復興期以前プリミチフ」の時代に相当すべし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
謂知いひしらずうるさしと腹立たれけれど、行懸ゆきがかりの是非無く、かつは難得えがたき奇景の地と聞及べば、少時しばしうさを忘るる事も有らんと、自ら努めて結束し、かの日よりおよそ一週間の後
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
周囲まはりには村の若者が頬かぶりに尻はしよりといふていで、その数大凡およそ三十人ばかり、全く一群ひとむれつて、しきりにそれを練習して居る様子である。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
それから大凡およそ十間ばかり離れたところには、新しい一箇ひとつの赤塗の大きな喞筒ポンプゑられてあつて、それから出て居る一箇のヅックのくだは後の尾谷をたにの渓流に通じ
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
うたれ夫にて概略およそわかつたり先月せんげつ初旬はじめ了源寺の所化しよげいつはりたる坊主はまさしく其の願山で有うと何樣なにさま其方の別懇べつこんにする曲者ならん此儀はどうぢやと思ひがけなき事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
然程さるほどに久兵衞は口書爪印となりけるゆゑ大橋文右衞門は出牢申付られしかば去年十二月より今年三月まで概略およそ四ヶ月のあひだ無實むじつの難にくるしみしも天日明かにして終に其濡衣そのぬれぎぬ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さる噂、一際ひときわ高まりたる折節に候へば大抵およその家の者はいとまを請ひ去り、永年召し使ひたる者も、妾を見候てため息を仕るのみ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
初雁音はつかりがねも言づてぬ南の海の海遥なる離れ嶋根に身を佗びて、捨てぬ光は月のみの水より寒く庇廂ひさし洩る住家に在りし我が情懐おもひは、推しても大概およそ知れよかし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
吾等われら喫驚びつくりして其方そなた振向ふりむくと、此時このとき吾等われらてるところより、大約およそ二百ヤードばかりはなれたもりなかから、突然とつぜんあらはれて二個ふたりひとがある。