“一箇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとつ62.8%
ひとり14.0%
いっこ14.0%
いつこ4.7%
いっか2.3%
いつか2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家族かぞくともあそびにつてたが、其時そのときに、いま故人こじん谷活東子たにくわつとうしが、はたけなかから土器どき破片はへん一箇ひとつひろして、しめした。
風呂場にれば、一箇ひとりの客まづ在りて、燈点ひともさぬ微黯うすくらがり湯槽ゆぶねひたりけるが、何様人のきたるにおどろけるとおぼしく、はなはせはしげに身を起しつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
四月に這入って間もなくのある日、突如として、このえたいの知れぬ幽霊男は、一箇いっこの大胆無謀なる犯罪者として、東京市民の前に現われたのだ。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
外國がいこく大地震だいぢしんではもどしといはずして、第二だいに地震ぢしんとなへた場合ばあひがある。つまり初期微動部しよきびどうぶ主要部しゆようぶ合併がつぺいして一箇いつこ地震ぢしんないで、これを一々いち/\べつなものと見做みなしたのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
日本の金権を掌握するところの大都名邑めいゆうの紳士豪商諸君が、賛助の意を表したる一箇いっかの女子大学校が設立をまっとうする事が出来ぬとは、わたくしの信ずることの出来ぬところであります。
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
ゆゑに彼はその名簿の中に一箇いつかうれひおなじうすべき友をだに見出みいださざるを知れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)