“完”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
まっと37.1%
まった29.4%
まつた13.3%
おわ4.9%
まつ3.5%
をは2.1%
1.4%
まっ1.4%
まっとう1.4%
マッタ1.4%
(他:6)4.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“完”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 工芸 > 工芸41.7%
文学 > イタリア文学 > 詩35.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
———あゝ、それで安心しましたと、私は云った、———それまでにして私の貞節をまっとうさせて下さるのを有難く思います。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そこで僕は今、この話を書く事によって、新小説の編輯者へんしゅうしゃに対する僕の寄稿のせめまっとうしようと思う。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「——果たして、孔明はまた襲ってきた。長安の一線を堅守して、国防のまったきを保つにはそも、たれを大将としたらよいか」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二つ三つ上ではないかと思われるところにまたまったいような美があって、わざと作り出した若い貴人の手本かとも思われる。
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
しゆもろ/\實在中じつざいちゆうにありて、まつたく、つ眞に、且つ生き給ふ如く眞ならむを欲す。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
これ意志の目的めあてなる善みなこのうちに集まり、このそとにては、こゝにてまつたき物も完からざるによりてなり 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それを知っている友だちは、語りおわらない事をおそれるように、時々眼を窓の外へ投げながら、やや慌しい口調で、話しつづけた。
片恋 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
殊に万事がおわってから、泣き伏しているあの女を、無理に抱き起した時などは、袈裟は破廉恥はれんちの己よりも、より破廉恥な女に見えた。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
愛はまつたき益にして、必らずや、身の利とならむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
愛はまつたき益にして、必らずや、身の利とならむ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「如何でござるな。」郎等の話を聞きをはると、利仁は五位を見て、得意らしく云つた。「利仁には、けものも使はれ申すわ。」
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さう云ふことばがまだをはらない中に、蛇の頭がぶつけるやうにのびたかと思ふと、この雄辯なる蛙は、見るにその口にくはへられた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その制約は男役が男になりきることをも制約し、つまりったき男女関係は封ぜられておるから、男役は妙な中性に止まらざるを得ぬような不自然なところがあったようだ。
ツたくそれだ、其何物かだよ。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
聖書にも、『もしまったからんと欲せば、すべての財宝をわかちてわれの後より来たれ』と言ってある。
いささか仏法のためにする志望をまっとうしたいものであるという考えを起しました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
日本軍の中には赤十字の義務をまっとうして、敵より感謝状を送られたる国賊あり。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
日本軍の中には赤十字の義務をまっとうして、敵より感謝状を送られたる国賊あり。しかれどもまた敵愾心のために清国てきこくの病婦をとらえて、犯し辱めたる愛国の軍夫あり。委細はあとより。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
呉ヲタスケ、曹ヲ討チ、劉ヲ安ンジ、首尾掎角、為ニマッタシ、嗚呼公瑾今ヤ永ク別ル。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高祖ガ建業ノカンヲオモイ、忠義ノ烈士ヲ糾合キュウゴウシ、姦党カントウヲ滅シ、社稷シャショクノ暴ヲ未萌ミホウニ除キ、以テ祖宗ノ治業大仁ヲ万世ニマッタカラシメヨ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしかんかんと同音故、獾の字を𤞵と書いたと見える。
命をはつて、ただ現在の生存をまつとうしてゐたといふだけのことなのである。
家康 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
この玄関払の使命をまとうしたのがペンである。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
茨田(まむだ)の堤(又は媛島)に、雁がを産んだ事件があつて、建内宿禰が謡うた(記・紀)と言ふ「汝がみ子や、ツヒらむと、雁は子産コムらし」を、本岐(ほぎ)歌の片哥として居る。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
世説セイセツニ、奉行ヘ告グルハ、身ヲマットウセントスル心アルヤニ似タリ。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
又「千年をかねて、たぬしきへめ」(古今巻二十)なども、新年宴の歓楽を思ふばかりでなく、寿詞によつて、天子の寿の久しさを信じ得た人の、君を寿しながら持つ豊かな期待である。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……と、言教へ給ひき。此によりてたゝへコトへまつらば、皇御孫スメミマの尊の朝廷ミカドに御心暴(いちはや)び給はじとして……天つのりとの太のりと言をもちて、たゝへ言へまつらくと申す。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)