“まっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
34.9%
27.9%
14.0%
7.0%
4.7%
4.7%
4.7%
今些2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雑兵輩ぞうひょうばらささえに懸けかまうな。二陣、三陣、まっしぐらに踏みこえ、ただ八幡の森を目がけよ。彼処かしこにこそ、信玄の本営はあるぞ」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ごろた石の敷かれたまっすぐな道が、何処までも私達を引張って行く。木蔭が少ない上に風が無いので堪らなく暑い。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
それよりは今霎時、きばみがき爪を鍛へ、まづ彼の聴水めを噛み殺し、その上時節のいたるをまって、彼の金眸を打ち取るべし。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
中屋なかやまっつあんなどはどうだらうといへば、兼吉はさびしくほほと笑ひ、あんまり未練がなさ過ぎるか知れませねど、腹にあるだけ言つてしまひたいのは私のくせ
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
想像力を待って、始めて、まったき人性にもとらざる好処置が、知慧ちえ分別の純作用以外にきてくる場合があろうなどとは法科の教室で、どの先生からも聞いた事がない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
アリョーシャにはこれまでどおりの生活をするのが、奇怪で不可能なことにすら思われた。聖書にも、『もしまったからんと欲せば、すべての財宝をわかちてわれの後より来たれ』
恋愛は各人の胸裡きょうりに一墨痕を印して外には見るべからざるも、終生まっすること能わざる者となすの奇蹟きせきなり。然れども恋愛は一見して卑陋ひろう暗黒なるが如くに、その実性の卑陋暗黒なる者にあらず。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「わからんのう。今些まっと平とう言うてみい」