“卑陋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひろう82.4%
びろう17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例えば今私がここへ立ってむずかしい顔をして諸君を眼下に見て何か話をしている最中に何かの拍子ひょうしで、卑陋ひろうな御話ではあるが、大きな放屁ほうひをするとする。
文芸と道徳 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は世の卑陋ひろうさがいやになって、世の中から引退していた。大なる知力と異常な芸術家的天分とをもっていながら、大芸術家となるにはあまりに繊弱だった。
卑陋びろう至極しごく 食器を自分の着物で拭く位の事は平気なもの、卑陋びろう至極しごくではありますが彼らは大便に行っても決してしりぬぐわない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
朝寝が好きで、髪を直すに時間を惜しまず、男を相手に卑陋びろうな冗談をいって夜ふかしをするのが好きであるが、その割には世帯持しょたいもちがよく、借金のいい訳がなかなかうまい。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)