“びろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尾籠88.9%
卑陋4.8%
尾篭1.6%
尾陋1.6%
檳榔1.6%
鄙陋1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尾籠びろうな話で恐縮だが、人間が例の最も小さな部屋——豊臣秀吉でもあの部屋だけはそう大きくは拡げなかったということだ——で
勉強記 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
朝寝が好きで、髪を直すに時間を惜しまず、男を相手に卑陋びろうな冗談をいって夜ふかしをするのが好きであるが、その割には世帯持しょたいもちがよく、借金のいい訳がなかなかうまい。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「朝が早いから自然夜も早くなる。それに尾篭びろうな話だが、小便に起きるからね。初老になると無暗に小便が出る」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
すると妓夫ではなくて此の家の亭主が側へ来て、文明な露国ではとても聞かれぬ尾陋びろう千万な事を野蛮な日本人だから平気でべて遊興を勧める。
露都雑記 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
その島の高いところには土当帰うどのき赤鉄あかてつ、タコの木という種類の巨木が亭々と聳え、谷間には木性羊歯、ヘゴが繁りあい、海岸には椰子、檳榔びろうなどの長木が、扇のように緑の葉をひろげている。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
其処そこじゃア御挨拶が出来ぬ故何卒どうぞ此方こっちへ這入って下さい、此の通り今稽古を仕舞って一杯初めた処で、甚だ鄙陋びろう体裁ていさいるが、どうぞ無礼の処はお許し下すって、これへお這入り下さい
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)