“マツ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:まつ
語句割合
26.7%
20.0%
13.3%
6.7%
6.7%
代宣6.7%
6.7%
6.7%
6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身分にも制限がない様であるが、かうした机案の上に食ひ物を置く事を、「たつ」又は「たてマツる」と言ふのが、少なくとも奈良の世までの用語例である。
まれびとの歴史 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
父君に我は愛子マナゴぞ。母刀自トジに我は寵子メヅコぞ。参上マヰノボる八十氏人の 手向タムけするカシコサカに、ヌサマツり、我はぞ退マカる。遠き土佐路を
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
マツのなみたる見れば、家人イハビトの ワレを見送ると、立たりしもころ
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほき旋転あそばされて、マツりつゞけて出来た御酒ぞと言ふのか、少彦名のはじめた呪詞を、神人がほきマツり続けて、作られた御酒ぞ、ともとれる。
どちらにしても、こゝのまつるは、少彦名自身が、自分の呪詞を自らマツられたり、献り来られた御酒だとは言へない。併し、まつるに呪詞を唱へると言ふ義のあることは知れる。
このみは、わがみならず。クシの神、常世にいます、イハ立たす少名御神の、神壽カムホぎ狂ほし、豐壽トヨホぎ壽ぎ𢌞モトホし、マツり來しみぞ。アサせ。ささ(仲哀記)
春のほかひに臨むのをまれびとのおとづれの第一次行事と見、秋の奉賽のマツツカへが第二次に出來て、春のおとづれと併せ行はれる樣になつたものと見られる。
「まつりこし」のまつるは、「ほきまをす」に当るのでまをすの出ぬ前の形である。「ほき言」を代宣マツるの義に説けばよい。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
これが初秋であり、川水に関係がある上に、機織る女性にまづ迎へられる男性と言ふ、輪廓の大体合うた処から、七夕の織女・牽牛二星をマツる行事といふ風に、殆ど完全に、習合せられて了うた。
さてその呪物のマツ其まゝに、白玉の如く、御白髪がおありになり、赤珠の如く、健康で赤々と血色よくおありになり、青玉其は、水江ミヅエの青玉の穴が両方から程よく交叉してゐる如く
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
頒けて上げようと言ふ風神との約束に「今年のアキマツりに奉らむ……」と言つた用例を残してゐる。