相聞の発達そうもんのはったつ
木梨軽太子の古い情史風のばらっどの外に、新しい時代に宣伝せられたと思はれる悲しい恋語りが、やはり巡遊伶人の口から世間へちらばり、其が輯録せられて万葉にある。一つは宅守相聞である。今一つは乙麻呂流離の連作である。時代が新しいから真の創作であら …