“命婦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みょうぶ69.2%
めいぶ7.7%
みゃうぶ7.7%
イチ7.7%
ミヤウブ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中宮ちゅうぐうの御殿へ行くと、女房たちは久しぶりの源氏の伺候を珍しがって、皆集まって来た。中宮も命婦みょうぶを取り次ぎにしてお言葉があった。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
どう踏み倒しても命婦めいぶだね。土耳古トルコ皇帝の椒房ハレムにいる最も優秀なる命婦だよ。皇妃と云ってもいいかも知れない。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
命婦みゃうぶより牡丹餅ぼたもちたばす彼岸かな
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
箱崎の芳野家の「神国愚童随筆」といふ本に、壱岐の神人の事を書いて、命婦イチは女官の長で、大宮司・権大宮司の妻か娘かゞなるとある。さすれば、いちは陰陽師の妻が巫女なる例である。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だから内輪に見積つても、六十五以上になるまで、恐らく命婦ミヤウブとして宮仕へをしたであらうし、下総へ送られた時は、二十五より若くはなかつたであらう。
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)