“焼”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
56.3%
12.9%
やき10.3%
やけ6.3%
2.7%
やい2.2%
やか2.2%
やく1.8%
たき1.3%
たけ0.9%
0.9%
しょう0.4%
たい0.4%
たか0.4%
0.4%
ヤケ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おかあさん、つきは、去年きょねんはるとちがって、あたりがあんなあとになったので、びっくりしたでしょうね。」と、少年しょうねんがいいました。
夢のような昼と晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
村の人は塚穴の口で火をいて煙をその中へ入れた。野猪は苦しくなったのか外へ出てきた。待ち構えていた村の人はそれをたおした。
殺神記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「おい君も一つつて見ろ」と与次郎がはしつまんでした。てのひらへ載せて見ると、馬鹿貝の剥身むきみしたのをつけやきにしたのである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたし見たやうな、どうでもいゝものがやけど一ツしないでたすかつて、ねえ、お前さん、何一ツ不自由のない旦那方があの始末だからね。
買出し (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
乃公は直ぐにストーブの中へ仮髪をべて了った。そして蓋をするかしないに、戸が明いて校長が顔を出した。頭が丸薬鑵だからお見外みそれ申すような顔であった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
京都きょうとの画工某のいえは、清水きよみずから高台寺こうだいじく間だが、この家の召仕めしつかいぼく不埒ふらちを働き、主人の妻と幼児とを絞殺こうさつし、火を放ってその家をやいた事があるそうだ
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
火にやかれず、水に溺れずといったような好運があるようだ。すきなことが何でも出来るッて、母様おっかさんが折紙をつけて下すった体だよ、私が見ても違いはないね。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
○さて又おんべといふ物を作りてこの左義長にかざして火をうつらせやく祝事しゆくじとす、おんべは御へい訛言くわげんなり。
○さるほどにつまいへにかへりに火をたきたて、あたゝかなるものくはせんとさま/″\にしつらへ待居まちゐたりしに、時うつれどもかへりきたらず。
物をうる茶屋をもつくる、いづれの処も平一めんの雪なれば、物を煮処にるところは雪をくぼぬかをちらして火をたけば、雪のとけざる事妙なり。
君が行く道の長道ナガテを 繰りタヽね、き亡ぼさむ アメの火もがも(宅守相聞——万葉集巻十五)
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
えりきなおして両眼とじ、おもむろに津軽なまり発したいところさ、など無礼の雑言、かの虚栄のちまたの数百の喫茶店、酒の店、おでん支那そば、下っては、やきとり、うなぎの頭、しょうちゅう、泡盛あわもり
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ひるかりしてけものしよくとし、夜は樹根きのね岩窟がんくつ寝所ねどころとなし、生木なまきたいさむさしのぎかつあかしとなし、たまゝにて寝臥ねふしをなす。
その木像まで刻むというは恋に親切で世間にうと唐土もろこしの天子様が反魂香はんごんこうたかれたよう白痴たわけと悪口をたたくはおまえの為を思うから、実はお辰めにわぬ昔とあきらめて奈良へ修業にいって、天晴あっぱれ名人となられ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「やい、六平、かさねえと、この屋台へ火をつけてやしてしまうからそう思え」
向河原ムカヒカハラで、土器カハラケヤケば(ヤキハ?)
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)