“天晴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あっぱれ43.5%
あっぱ39.0%
あつぱれ10.4%
あつぱ4.5%
あッぱ0.6%
あツぱれ0.6%
そらは0.6%
てんせい0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天晴天下の物知り顔をしているようで今日から見れば可笑しいかもしれないが、彼のこの心懸けは決して悪いことではないのである。
西鶴と科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「それは殿のお言葉が、恐れながら順当で御座ろう。とやかく申しても当、上様は御名君のう。天晴れな御意……申分御座らぬ……」
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
君の御馬前に天晴勇士の名をして討死すべき武士が、何處に二つの命ありて、歌舞優樂の遊にめる所存の程こそ知られね。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
天晴一芸のあるに、へ! 魔神しますものゝ、美女へてるべきなら立処さする。——
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私の教育に惜気もなく掛けて呉れたのは、私を天晴れ一人前の男に仕立てたいが為であったろうけれど、私は今たる腰弁当で、浮世の片影に潜んでいる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
砦の態は見て解かぬものの、気澄み天晴れた真昼時には、岩石ヶ城と名を呼ばれた大城廓の石垣が遥かに望まれることがあった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しその薄黒く潮風に吹きされた角窓のに一人物を画き足したなら死竜きて天にるのである。天晴に比すべきものは何人であろう、ウィリアムは聞かんでもく知っている。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)