“効”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
30.8%
かい25.7%
こう10.1%
7.2%
5.5%
かひ4.6%
がい4.6%
なら2.1%
かう1.7%
きき1.7%
いた1.3%
がひ1.3%
ききめ1.3%
しるし1.3%
しる0.4%
けい0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こいつが、なかなかがあって、それからというものは敵の陣地や砲台が、どんどん落ちるようになった。わが工兵隊のお手柄だ
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「え、五時過ぎ。遅くなッた、遅くなッた」と、平田は思いきッて帯を締めようとしたが、吉里が動かないのでそのかいがなかッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
わざ理合りあいとは、車の両輪、鳥の両翼。その一方を欠けば、そのこうは断絶される。わざおもてに表れるぎょうであり、理合りあいは内に存する心である。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
執権どのは、常日頃、そうした事のみが、およろこびのお方なのだ。なべて眼に見えぬことは、いもない。せっかく道誉という法名を
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『笑い事ではござらぬ。まだ微禄びろくだし、何の御奉公いも現しておらぬ故、遠慮申しているが、何ぞの折に、めとろうと考えておる』
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天晴あつぱ一芸いちげいのあるかひに、わざもつつまあがなへ! 魔神まじんなぐさたのしますものゝ、美女びじよへてしかるべきなら立処たちどころかへさする。——
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
唯一の憧れであった蕗子が死んでみれば放浪に出ることなんか意義のないことで、免訴になったところで何のがいがあるでしょう。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
伏しておもう、某、しつを喪って鰥居かんきょし、門に倚って独り立ち、しきに在るの戒を犯し、多欲の求を動かし、孫生が両頭の蛇を見て決断せるにならうことあたわず
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼は世を教へんとて、世を救はんとて著作をなせり、然れども著作の真意すでに誤りたれば、世の人はさておき、己れをやすむるのかうもあらず。
トルストイ伯 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
蘭薬のききめは覿面てきめん。枕に顔をつけると一緒に、新九郎の頬から髪のあたり、生色失せて真っ白となった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
静和なる保守家にして、然も泰西の文物を注入するに力をいたせし人なり。彼の中には東西の文明が狭き意味に於て相調和しつゝあるなり。
懐かしいしやぎりや舞台裏の木の音に気を好くしてゐる時の方ががひがあるやうに思へた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
そこで方棟はあらゆる薬を用いて癒そうとしたがききめがないので、悩み悶えた後にひどく自分の行いを後悔するようになった。
瞳人語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
婦人のために寃枉えんおうを訴えけるに、そのしるしなりしやいなやは知らねど、妾が三重県に移りけるのち、婦人は果して無罪の宣告を受けたりとの吉報きっぽうを耳にしき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ひきたるが初めにて一兩日すぐうち發熱はつねつはなはだしく次第にやまおもりて更に醫藥いやくしるしも無く重症ぢうしやうおもむきしかば吉兵衞は易き心もなくことに病ひのためちゝは少しも出ず成りければ妻の看病みとり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一月ぐれえは勘定を間違まちげえる事もあるもんだ、おめえのようにじついことを云われちゃア苦労をしたけいがねい、わしイもううちに居ねい了簡だから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)