トップ
>
効
>
か
ふりがな文庫
“
効
(
か
)” の例文
旧字:
效
執権どのは、常日頃、そうした事のみが、およろこびのお方なのだ。なべて眼に見えぬことは、
効
(
か
)
いもない。せっかく道誉という法名を
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
而して
一先
(
ひとまず
)
村へ帰って人々の助けを借りて、再び池の中を捜索したけれど、その苦心の
効
(
か
)
いもなく、とうとう死骸を見付ることが出来なかった。
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これ以上、若殿の気随気ままに
唯々
(
いい
)
として引かれたのでは、何の
守役
(
もりやく
)
たる
効
(
か
)
いがあろう。右馬介は一命をかけても引き止めたい。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかしその
効
(
か
)
いはあって、武蔵は見つかったのであるから、後は、加勢の者の力よりは、お通の一心の如何によるほかはない。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分のうえに、その五百余の生命がいまこそ託されて行くのだと思うとき——強右衛門は生ける
効
(
か
)
いを改めて身に覚えた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
だから歴代「——いやしくも天皇の位についたからは、さらに院政を
執
(
と
)
る上皇とまでならねば、天子となった
効
(
か
)
いもない」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれど、じつは折角なその
効
(
か
)
いもなかった。なぜならば、石秀はまもなく、高い
城壁下
(
じょうへきか
)
のどんづまりに追いつめられて逮捕されてしまったからだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お見捨ては残念です。ただの雑兵ではなし、どこへでも落ちて生きよと仰っしゃられても、
効
(
か
)
いなく生きられる者ではない。どこまでもお連れください」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとえ、一代二代で出来ないまでも、そういう希望をもっての苦労なら、生きての
効
(
か
)
いもあろうというもの。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「くすりとは、それのことだ。わしは負けたくない。こんな世に負けたくない。一日でも愉しまなくて何の生きてきた
効
(
か
)
いがあろうや。生きぬいてみせる!」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(武蔵様が死を決しておいでになるなら、わたしも
病
(
やまい
)
を養って、こうして生き長らえる
効
(
か
)
いもない)
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藩主が、粗服を着たり朝夕の食膳の菜を減らしたりして範を示してみせる事も、何の
効
(
か
)
いもない。
鬼
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——なぜこの刀は、研げないのでござろうか。研いでも
効
(
か
)
いのない
鈍刀
(
なまくら
)
というわけであろうか」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今となって、おことの肉体を
縛
(
くく
)
って
贄
(
にえ
)
となそうとも、わしが足蹴にかけて叱ろうと、それが叡山へ対してなんの
効
(
か
)
いがあろう、吉水の上人に向ってなんのおわびとなろう。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おかげさまで、てまえもすっかりいい顔になり、お
大尽
(
だいじん
)
もまた、えらいおよろこびでしてね、へえ、都一の
李師々大夫
(
りししたゆう
)
にも会えて
東京
(
とうけい
)
へ来た
効
(
か
)
いもあったと、たいそうなご満足。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なるべく足も大股に努めてみたが、男もそれにつれて大股になるので何の
効
(
か
)
いもない。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
故郷の人々からもいわれた通り、ここに遊学した
効
(
か
)
いを見せて、都の文化に
習
(
まな
)
び、よい人物になって、ひとかどの男振りを、いつの日かには、故郷下総の豊田郷にかざって帰りたい。——
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
矢文
(
やぶみ
)
をつかわして、会談を求め、彼の手引に依って、密かに、後藤とも面会いたし、その
効
(
か
)
いがあって、昨夜深更、ことし八歳になる我が子を郎党に負わせて訪ねて来たものでござります
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この義明は、
累代
(
るいだい
)
源氏の御家人と生れ、八十余歳まで生きのびた
効
(
か
)
いあって、今、佐殿の旗挙げを見た
欣
(
うれ
)
しさ。……これで死んでもいい。落城の火の粉は、孫や子たちの出世の
種蒔
(
たねまき
)
じゃ。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、みずから不満を
喞
(
かこ
)
っていた。そして、その欲望を飽満させなければ、生きた
効
(
か
)
いもないとすら考え出した。かれの胸中いつか包蔵された陰謀の設計は、そうして次第に大胆になって来た。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
思っても
効
(
か
)
いない事と知りながら胸が傷む。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
労苦を共にした
効
(
か
)
いあって
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
効
常用漢字
小5
部首:⼒
8画
“効”を含む語句
効果
効力
効験
効能
効々
生効
成効
効性
無効
年効
有効
効目
即効紙
効無
馴染効
効驗
効能書
成効者
頼効
奏効
...