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『稚子ヶ淵』
ふりがな文庫
『
稚子ヶ淵
(
ちごがふち
)
』
もう春もいつしか過ぎて夏の初めとなって、木々の青葉がそよそよと吹く風に揺れて、何とのう恍惚とする日である。人里を離れて独りで柴を刈っていると、二郎は体中汗ばんで来た。少し休もうと思って、林から脱け出て四辺を見廻すとすぐ目の下に大きな池がある …
著者
小川未明
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「早稲田學報」1906(明治39)年3月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
愛
(
なさけ
)
慄
(
すく
)
照
(
うつっ
)
繁
(
しげっ
)
香
(
かん
)
言
(
いわ
)
躊躇
(
ためらっ
)
上
(
あげ
)
地上
(
ちびた
)
引
(
ひか
)
首肯
(
うなずい
)
歩
(
あ
)
近
(
ち
)
間
(
ひま
)
冷
(
ひやや
)
畔
(
はた
)
聞
(
きき
)
仄
(
ほんの
)
知
(
しっ
)
先
(
さ
)
先刻
(
さき
)
効
(
か
)
小祠
(
やしろ
)
建立
(
こんりつ
)
悉
(
くわ
)
毎
(
たび
)
直
(
じ
)
何処
(
いずく
)
喊
(
つぐ
)
小
(
ち
)
彼
(
あ
)
彼岸
(
あなた
)
打笑
(
うちえ
)
探
(
たず
)
日常
(
いつも
)
暫時
(
しばし
)
漸々
(
だんだん
)
相違
(
ちがい
)
祟
(
たたり
)
祠
(
やしろ
)
誰
(
た
)
請願
(
ねだる
)
雷
(
いかずち
)
一先
(
ひとまず
)
一天
(
いってん
)
偶然
(
ふと
)
呉
(
くれ
)
妾
(
わたし
)
弟
(
おとと
)
恍惚
(
うっとり
)
悲
(
かなし
)
成
(
なる
)
斯様
(
こん
)
溢
(
こぼ
)
熟
(
じっ
)
眩
(
くら
)
端
(
は
)
而
(
そ
)
茫然
(
ぼんやり
)
裡
(
なか
)
覆
(
くつがえ
)
訝
(
いぶ
)
赫々
(
かっかく
)
頭髪
(
かみのけ
)
一向
(
いっこう
)
一本
(
ひともと
)
両親
(
ふたおや
)
何処
(
どこ
)
何時
(
いつ
)
先刻
(
さっき
)
其処
(
そこ
)
叢
(
くさむら
)
可笑
(
おか
)
合歓
(
ねむ
)
吐
(
つ
)
咽
(
むせ
)
啼
(
な
)
嘗
(
な
)
四辺
(
あたり
)
塞
(
ふさ
)
天外
(
てんがい
)
宿
(
やど
)
寂然
(
ひっそり
)
山中
(
やまなか
)
微笑
(
ほほえ
)
打眺
(
うちなが
)
投
(
ほう
)
旱魃
(
かんばつ
)
明神
(
みょうじん
)
映
(
うつ
)
杜
(
もり
)
横
(
よこた
)
此処
(
ここ
)
流石
(
さすが
)
淵
(
ふち
)
渓
(
たに
)
渓間
(
たにま
)
独言
(
ひとりごと
)
畔
(
ほとり
)
益々
(
ますます
)