“塞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふさ79.9%
ふさが6.5%
つま4.0%
2.2%
つか1.0%
ふた0.8%
とざ0.8%
0.7%
さい0.5%
せき0.4%
0.4%
0.3%
とりで0.3%
はだか0.3%
ふさぎ0.3%
さえ0.1%
さは0.1%
さや0.1%
そこ0.1%
0.1%
づま0.1%
0.1%
ふたが0.1%
ぶさ0.1%
ぷて0.1%
0.1%
フサ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狭い板の間をふさいだ竈、ふたのない水瓶みづがめの水光り、荒神くわうじんの松、引き窓の綱、——そんな物も順々に見えるやうになつた。
お富の貞操 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
寢卷姿の八五郎が、彌次馬の眼の前へ立ちふさがつた時は、お紋の醜體は、氣の毒なことに、おほふところなく諸人に見盡されてしまつたのです。
余の車は両君の間に介在して操縦すでに自由ならず、ただ前へ出られるばかりと思いたまえ、しかるに出られべき一方口が突然ふさがったと思いたまえ
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おかみさんから立退きを迫られて、宿さがしをしてみたが、周旋屋の紹介状を持って尋ねた先では、どの家でも既にふさがったようなことを云った。
早春 (新字新仮名) / 小山清(著)
雪は五寸許りしか無かつたが、晴天はれ続きの、塵一片ひとひら浮ばぬ透明の空から、色なき風がヒユウと吹いて、吸ふ息毎に鼻の穴がつまる。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
葬式の出る前は沸騰にえかえるようなごたつきであった。家の内外うちそとには、ぎッしり人がつまって、それが秩序もなく動いていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
高地人ハイランダース低地人ローランダースとキリクランキーの峡間はざまで戦った時、かばねが岩の間にはさまって、岩を打つ水をいた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が、平三も磯二も厭だといふので平七もを折つて、網一ぱいの魚を其儘に出口をいて、兎に角帰ることにした。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
これだけ繰り返した津田はいったんつかえた。そのあとした文句はむしろ蹣跚まんさんとしてゆらめいていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何しろ僕はこれを見ると同時に一種の寒気さむけを覚えてこわいともかなしいとも言いようのない思が胸につかえてちょうど
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
満枝はまゆげて詰寄せたり。貫一は仰ぎてまなこふたぎぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
高行くはひたすら悒鬱さぶしまかがやき横たふ雲の眼をふたぎつつ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
彼は町から以来と云うものは、全く不安にとざされたままで、ただじっと朝刊に、不安な目を向けているだけであった。
連脈のうへに一ときは高い山が上部は密雲のなかにとざしたまま、鼠色な腹を示しはじめた。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
其時の仰せには、罪人よ。吾子ワコよ。吾子の爲了シヲフせなんだアラび心で、吾子よりももつと、わるい猛び心を持つた者の、大和に來向ふのを、待ち押へ、へ防いで居ろ、と仰せられた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
爾に其大神の髪を取りて、其室屋のタルキ毎にい著けて、五百引石イオビキイワを其室屋の戸に取えて、其妻須勢理毘売を負いて、其大神の生大刀イクタチ生弓矢イクユミヤまた其天詔琴アメノノリゴトを取り持たして、逃げ出でます時に、其天詔琴樹にふれて、ツチとどろきき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
諏訪様の方では、牛は鈍いからと、夜中にたって大急ぎでやって来られたので、先に越後分のさいの神という所まで来て、そこでやっと越後様の馬と出あわれた。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
たま/\北辺に寇警こうけいありしを機とし、防辺を名となし、燕藩の護衛の兵を調してさいでしめ、其の羽翼うよくを去りて、其の咽喉いんこうやくせんとし
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ゆきはあはになりそ吉隠よなばり猪養ゐがひをかせきなさまくに 〔巻二・二〇三〕 穂積皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
私は小説をかくときは一番ぴったりしたテーマでしかかけないようで、そのために妙に自分で自分の足の先にせきをつくりつつ進行するような意識のせきがあって、これはフロイド的現象なのね。
「そうです、そうです。けれどもれが僕のし得るかぎりの秘密なんです。」と言ってしばらく言葉を途切とぎらし、気をめて居たが、
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「むゝ。」と默ツて了ツて、「何しろ氣のまる室だ。これじや畫室の裡に押込められてゐた方が氣がいてゐるかも知れん。」と思ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
その女人の白さく、「つはものを持てる人ども、さはにこの山をへたれば、當岐麻道たぎまぢ一一より𢌞りて、越え幸でますべし」とまをしき。
其時の仰せには、罪人よ。吾子わこよ。吾子のおおせなんだあらび心で、吾子よりももっと、わるいたけび心を持った者の、大和に来向うのを、待ち押え、え防いで居ろ、と仰せられた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「温めて永い間生かしてやる。とりでのぼろくずをみんな持って来い、温めてふとらせてやる。貝ノ馬介が死んで生れて来たのだ。」
巨大な利害を擔ふべき頑丈なとりで
此時、懐手してぶらりと裏口から出て來た源助の姿が、小屋の入口から見えたので、お八重は手招ぎしてそれを呼び入れた。源助はニタリ相好を崩して笑ひ乍ら、入口に立ちはだかつたが、
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
此時、懐手してぶらりと裏口から出て来た源助の姿が、小屋の入口から見えたので、お八重は手招ぎしてそれを呼び入れた。源助はニタリ/\相好を崩して笑ひ乍ら、入口に立ちはだかつたが、
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さて雪頽なだれを見るにさのみにはあらぬすこしのなだれなれば、みちふさぎたる事二十けんあまり雪の土手どてをなせり。
人或ひは鬼の力によりて地にひかれ、或ひはふさぎにさへられて倒れ、やがて身を起せども、おのがたふれし次第をしらねば 一一二—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
九八 路の傍に山の神、田の神、さえの神の名を彫りたる石を立つるは常のことなり。また早池峯山・六角牛山の名を刻したる石は、遠野郷にもあれど、それよりも浜にことに多し。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
またその黄泉よみの坂にさはれる石は、道反ちかへしの大神ともいひ、へます黄泉戸よみどの大神ともいふ。
古代人は巌を特に霊あるものとして尊崇し、其呪力に依りて邪神悪霊を払い、生れる児の寿命の永久を磐石の常存になぞらえんとした思想は、泉津よもつ平坂にさやります千引石を道返ちかえしの大神といい
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
肖古せうこ」「速古そこ」といふのは「そこ」で、滿洲語のヂヤハ、日本で「關」といふものと同じ意味で同じ言葉であります。
近畿地方に於ける神社 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
葉子も主任の問いに答えて、彼女一流の雰囲気ふんいきの含まれた言葉で、恋愛も恋愛だが、生活や母性愛の悩みもあって、今までの生活は行きまりが来たので、打開の道を求めようとしたのが、何といっても文学が生命なのだし、新しい結婚問題がどうなるにしても、やはり庸三に頼って行くよりほかないのだといった意味を述べていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
近代のあわただしい騒音やづまった苦悶を描いた文芸の鑑賞に馴れた眼で見るとまるで夢をみるような心地がするが、さすがにアレだけの人気を買った話上手な熟練と、別してドッシリした重味のある力強さを感ぜしめるは古今独歩である。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
三「死んだのじゃアねえ今じて来たのだが、アヽこれっ切りに成るかしら、あゝもうとても助かるまい」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
唐楪葉からゆづりはは高く立ちて、折しく一羽の小鳥来鳴きなけり。宮が胸はあやしうつとふたがりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「へッ、その大玄関は張物板でぶさがっていますよ——木戸から庭を覗いて下さい、親分が煙草の煙で曲芸をしているはずだから——と、奥方様がおっしゃる」
「そんぢや、わらかやでおツぷてえたんでもあんびや」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
爾に豊玉比売命、その伺見カキマミ給いしことを知らして、心恥ウラハヅカしと思おして、其御子を生み置きて、吾、恒は海つ道を通して、通わんとこそ思いしを、吾形を伺見給いしが、いと愧かしき事と申して、即ちウナ阪をきて返り入りましき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
アマツサヘ、四面海ノ三方ヲフサガレ、国中ノ兵糧ハ知レタモノナリ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)