“塊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたまり51.1%
かたま25.1%
かた11.5%
くれ2.9%
くわい2.4%
かい2.1%
つちくれ0.8%
マッス0.5%
かけ0.5%
たま0.5%
マツス0.5%
あつ0.3%
こごり0.3%
ころ0.3%
まろがり0.3%
タマ0.3%
ツチクレ0.3%
マス0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼等は自分の背後に岩石の崩れる音を聞いた。間もなく何か重たい、のやうなものが、濕つた土にどしりと落ちたやうであつた。
そうして、人馬の悲鳴が高く一声発せられると、河原の上では、なった人と馬と板片とのりが、沈黙したまま動かなかった。
(新字新仮名) / 横光利一(著)
源吉は、頭の中で、もやもやしていた恐怖の雲が、スーッとまりになったのを意識した。『やっぱり』という意味が、飲み込めた。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
どんな技巧家より、もっともっと熱心に、小さい象牙に、何やら、細かな図柄を彫り刻んでいた、闇太郎だ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
併し此女がどれ丈僕の死に影響してゐるかと云ふと、それは真に道の上の一の石、風景の中の一の樹よりなる影響を与へてはゐない。
不可説 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
信玄は、本堂の真正面に、床几をおかせて、っていた。具足のうえの緋の衣も、その怒れる顔も、さながら一の焔のように見える。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒焦に削れたるのみ短く残れる一列の立木のに、く盛りたるは土蔵の名残と踏み行けば、灰燼の熱気はだ冷めずして、つ。貫一は前杖いて悵然としてめり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大理石のから誰かの記念像が彫り出されている。記念像は下町に向ってなだらかにのびている大通りにその正面を向けて建てられているのだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
づつ紙に盜取の如くにして何知らぬ體にて半兵衞が歸るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
毎日毎日、母はそうしてつないだ三つか四つの麻糸の風呂敷に包んで、わずかな工賃をいに弟を背負っては出かけるのだった。
として、光として蔭として、「人」でも花でも鳥でも山でも草でも家でも何でもさういふ
美術上の婦人 (新字旧仮名) / 岸田劉生(著)
大勢一所まらなければ、恐ろしくて恐ろしくてならないのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
両手は括られてしまつて、身体は木ののやうに投付けられ、僅か一坪半の平面だけが彼の足の踏処となつて居るに過ぎない。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
さひづるやたててきらきらとひかるつきてにする
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
アルイハ百合ノ五ヲ、 ナガ大母ニ持テトイフ。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
 ——ソノ日、暴風枝ヲ鳴ラシ、地籟ヲ運ビ、新皇ノ楯ハ、前ヲ払ツテ、自ラ倒レ、貞盛ガ楯モ、ヘシテ、飛ブ。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここへ来てからというもの、体身中が荒彫りのような、粗豪なめられてしまい、いつも変らず少し愚鈍ではございますけど、そのかわり兄と一緒に、日々野山を駆け廻っておりますの。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)