“塊”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かたまり51.1%
かたま23.9%
かた11.9%
くれ3.4%
くわい2.8%
かい2.1%
つちくれ0.9%
マッス0.6%
マツス0.6%
あつ0.3%
(他:8)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“塊”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語30.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
消える時に見ると、裙子はしゃのように薄くなって、その向うにある雲のかたまりを、雲母きららのように透かせている。
首が落ちた話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
もし下手な着陸をやれば、月面に衝突して、たちまち艇は一個の火のかたまりとなって、全員もろとも消えてなくなるであろう。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕はくち三口みくち無言で飯のかたまりを頬張ったが、突然彼女に、おい作僕の顔色はどうかあるかいと聞いた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこで、その蜜蜂がその足にくっついている花粉のかたまりを、今度はどの花へ持っていくか、見ていてやろうと思ったのである。
燃ゆる頬 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
一所に野茨のくさむらがあった。五月が来たら花が咲こう。今は芽さえ出ていなかった。ただきたならしくかたまっていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
がその声は次の瞬間には消えて、細い露路の一所を埋めるようにして礫や丸太や火のついている棒が、うずたかいまでにかたまった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
寅吉は氣色ばみましたが、平次は素知らぬ顏で、その土くれを集めて鼻紙に包みます。
のどけくもゆゆしき野火か山越しに黄色わうじきけぶりふたくれあがれり
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
新に入り来る客は漸くまれになりて、つどへる客は彼処に一団、此処に一くわい、寄りて話し離れて歩む。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
五十年輩の支配人總兵衞の死骸は、首筋から背中へかけて恐ろしい力で叩き潰され、それはさながら一くわいの肉泥になつて居るではありませんか。
信玄は、本堂の真正面に、床几をおかせて、っていた。具足のうえの緋の衣も、その怒れる顔も、さながら一かいの焔のように見える。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また大声が、眼の前に爆発して、暗黒がったかと見える一かいの人影が、ノッソリ立ち現われた。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
げに偽りという鳥の巣くうべき枝ほど怪しきはあらず、うるわしき花咲きてその実はつちくれなり。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
廃寺はこぼたれ、かきは破られ、墳墓は移され、残ったいしずえや欠けたつちくれが人をしてさながら古戦場を過ぐるの思いをいだかしめた時は、やがて国学者諸先輩の真意も見失われて行った時であった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは、かつて人体の一部であったのを、嘲笑あざわらうかのように、それらしい線やマッスはどこにも見られなかった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その辺一帯の公園住宅地のそこに、また改めて装飾的な円形小花園をつくり、伸子たちの乗っている馬車の上からその中央に置かれている大きい大理石のマッスの側面が見えた。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
乗合自動車との点とマツス
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
眼に見えて、一つの色として、マツスとして、光として蔭として、「人」でも花でも鳥でも山でも草でも家でも何でもさういふ、現実上の事は考へずに描くのが本当の絵画的なやり方であるといふ考をそれ等の流派の人はよく唱へたものである。
美術上の婦人 (新字旧仮名) / 岸田劉生(著)
と、また集まる足音がした。大勢一所ひとところあつまらなければ、恐ろしくて恐ろしくてならないのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、その氷の一かけを、綏子の両の手に握らせた。そして、
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
霧が巨きなこごりになって
春と修羅 第三集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
両手は括られてしまつて、身体は木のころのやうに投付けられ、僅か一坪半の平面だけが彼の足の踏処となつて居るに過ぎない。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
毎日毎日、母はそうして繋いだ三つか四つの麻糸のたまを風呂敷に包んで、わずかな工賃を貰いに弟を背負っては出かけるのだった。
(新字新仮名) / 金子ふみ子(著)
さひづるやからうすたててきらきらとひかるまろがりつきてにする
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
アルイハ百合ノ五タマヲ、 ナガ大母ニ持テトイフ。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
 ——ソノ日、暴風枝ヲ鳴ラシ、地籟チライツチクレヲ運ビ、新皇ノ楯ハ、前ヲ払ツテ、自ラ倒レ、貞盛ガ楯モ、メンクツガヘシテ、飛ブ。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから、次の花婿にめられている喜惣は、あの山のように少しも動きませんわ。ここへ来てからというもの、体身からだ中が荒彫りのような、粗豪なマスうずめられてしまい、いつも変らず少し愚鈍ではございますけど、そのかわり兄と一緒に、日々野山を駆け廻っておりますの。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)