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塊
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くわい
ふりがな文庫
“
塊
(
くわい
)” の例文
併し此女がどれ丈僕の死に影響してゐるかと云ふと、それは真に道の上の一
塊
(
くわい
)
の石、風景の中の一
株
(
しゆ
)
の樹より
大
(
だい
)
なる影響を与へてはゐない。
不可説
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
一
塊
(
くわい
)
のボロ
屑
(
くづ
)
のやうに欄干に
蹲
(
うづ
)
くまつて、最早息があらうとも覺えず、生命の最後の
痙攣
(
けいれん
)
が、僅かにその四
肢
(
し
)
に殘るだけです。
銭形平次捕物控:166 花見の果て
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
乗円 は、は、でいゆすを造りしものが無うて、でいゆす
能
(
よ
)
く天地万象を造りしとな。然らばでいゆすは即ち
五塵
(
ごぢん
)
の
塊
(
くわい
)
、
五蘊
(
ごうん
)
の泉、
憎愛簡択
(
ぞうあいかんたく
)
の源とこそ見ゆれ。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
卯平
(
うへい
)
は
腰
(
こし
)
の
疼痛
(
いたみ
)
に
惱
(
なや
)
まされて、
餘計
(
よけい
)
にかさ/\と
乾
(
から
)
びて
硬
(
こは
)
ばつて
居
(
ゐ
)
る
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かし
難
(
がた
)
くなると
彼
(
かれ
)
は一
塊
(
くわい
)
の
煨
(
おき
)
もない
火鉢
(
ひばち
)
を
枕元
(
まくらもと
)
に
置
(
お
)
いて
凝然
(
ぢつ
)
と
蒲團
(
ふとん
)
を
被
(
かぶ
)
つた
儘
(
まゝ
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
新に入り来る客は漸く
稀
(
まれ
)
になりて、
集
(
つど
)
へる客は彼処に一団、此処に一
塊
(
くわい
)
、寄りて話し離れて歩む。彼処に大きな坊ちやまの如くにこ/\笑ひながら話すは、大山参謀総長なり。
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
潔味
(
けつみ
)
私が口に適候而悦申候。いれもの重箱やきもの提燈御かへし申候。みそとくしこ入候はとゞめおき申候。早々。十二月七日。太中。辞安様。
枯髏
(
ころ
)
一
塊
(
くわい
)
下
(
しも
)
三字急に出不申候。出候はば可申上候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
五十年輩の支配人總兵衞の死骸は、首筋から背中へかけて恐ろしい力で叩き潰され、それはさながら一
塊
(
くわい
)
の肉泥になつて居るではありませんか。
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夜
(
よ
)
は
益
(
ます/\
)
深
(
ふ
)
けて
冷
(
ひ
)
え
切
(
き
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
には一
塊
(
くわい
)
の
煨
(
おき
)
も
貯
(
たくは
)
へてはなかつた。
枕元
(
まくらもと
)
に
居
(
ゐ
)
た
近所
(
きんじよ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
は
勘次
(
かんじ
)
とおつぎの
泣
(
な
)
き
止
(
や
)
むまでは
身體
(
からだ
)
を
動
(
うご
)
かすことも
出來
(
でき
)
ないで
凝然
(
ぢつ
)
と
冷
(
つめ
)
たい
手
(
て
)
を
懷
(
ふところ
)
に
暖
(
あたゝ
)
めて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
大地に
抛
(
はふ
)
り出されて、起き上がらぬうちに、狂ひに狂つた馬は、二三十尺もあらうと思ふ崖の下へ、一
塊
(
くわい
)
の土の如く落ちて、水音高く沈んで了つたのです。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
名題の
戀狩人
(
ラヴ・ハンター
)
で、吉原の大門を二度までも閉めさしたといふ江戸の遊蕩兒達の理想の人物は、一
塊
(
くわい
)
のボロ
布
(
きれ
)
のやうに、心から
弔
(
とむら
)
ふ者もなく、淺ましい死骸を豪勢な絹布團の中に埋めてゐるのです。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
塊
常用漢字
中学
部首:⼟
13画
“塊”を含む語句
土塊
一塊
肉塊
石塊
凝塊
氷塊
二塊
岩塊
塊的
血塊
磊塊
塊然
雪塊
結塊
金塊
山塊
根塊
団塊
節塊立
黒塊
...