“石塊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いしころ69.1%
いしくれ16.0%
せきかい7.4%
せっかい4.9%
いしっころ2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新宿の歩道の上で、こぶしほどの石塊いしころがのろのろって歩いているのを見たのだ。石が這って歩いているな。ただそう思うていた。
(新字新仮名) / 太宰治(著)
河近くは「南瓜」や「唐黍」の畑になっていたが、畑のウネとウネの間に、大きな石塊いしくれが赤土や砂と一緒にムキ出しに転がっていた。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
と、アンは叫んだが、そのまま速力をゆるめないで驀進ばくしんした。その辻のところでは、半壊はんかいの建物から、また、ばらばらと石塊せきかいがふってきた。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かくて水車すいしゃはますますぶじに回転かいてんしいくうち、意外いがい滑稽劇こっけいげきが一を笑わせ、石塊せっかいのごとき花前も漸次ぜんじにこの家になずんでくる。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
シチュウは早く云うとシキのなかの大工見たようなものかね。それから山市やまいちだが、こいつは、ただ石塊いしっころをこつこつ欠いてるだけで、おもに子供——さっきも一人来たでしょう。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)