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石塊
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いしくれ
ふりがな文庫
“
石塊
(
いしくれ
)” の例文
河近くは「南瓜」や「唐黍」の畑になっていたが、畑のウネとウネの間に、大きな
石塊
(
いしくれ
)
が赤土や砂と一緒にムキ出しに転がっていた。
不在地主
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
溝に
架
(
わた
)
した
花崗岩
(
みかげいし
)
の橋の上に、髮ふり亂して垢光りする襤褸を著た女乞食が、二歳許りの
石塊
(
いしくれ
)
の樣な兒に乳房を
啣
(
ふく
)
ませて坐つて居た。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
石塊
(
いしくれ
)
の多い山合ひの畑での労苦や、長い
畦
(
あぜ
)
の列や、それらのいつしよくたになつた重々しい雰囲気を再現してゐるやうに思はれた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
偽だ偽だとあざ笑っていた掌中の
石塊
(
いしくれ
)
が、あに図らんや小粒ながらもほんとの
黄金
(
きん
)
だと分ったような大いなる驚異を感じないわけにはゆかなかった。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「重ねてそのようなことを言うたら、すぐわしに知らしてくれ、あの
婆
(
ばば
)
めが店さきへ
石塊
(
いしくれ
)
なと打ち込んで、新しい壺の三つ四つも
微塵
(
みじん
)
に打ち砕いてくるるわ」
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
切符売場の、テント張りの屋根は
石塊
(
いしくれ
)
で留めてある。あちこちにボロボロの服装をした男女が
蹲
(
うずくま
)
っていたが、どの人間のまわりにも
蠅
(
はえ
)
がうるさく
附纏
(
つきまと
)
っていた。
廃墟から
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
ネルロの
詫言
(
わびごと
)
に耳をも貸さず、家賃や地代が払えないなら、その代り小屋にあるものは、鍋から釜から、
木片
(
きぎれ
)
一つ、
石塊
(
いしくれ
)
一つに至るまで、すっかりおいて明日限り立ち退けと
フランダースの犬
(新字新仮名)
/
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー
(著)
人々はみなその宝物の期待で緊張していた。特に監督の役をひきうけていた人は、人夫が不正なことをしはしまいかという心配で、熱し切っていた。一日目は
石塊
(
いしくれ
)
ばかり出た。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
今の彼はどこから見ても、
石塊
(
いしくれ
)
の下にもがいている
蟹
(
かに
)
とさらに変りはなかった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……お前のやり方が憎らしいから、これだけは言わぬつもりでいたが、そもそも隕石というものは、一種独特の丸い結晶粒があって、地上の
石塊
(
いしくれ
)
や
鉄塊
(
てつくれ
)
と直ちに見分けることが出来るものだ。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
玉名郡
(
たまなごほり
)
関の山家は
築畦
(
つきあぜ
)
の
石塊
(
いしくれ
)
黒く夏まけにけり
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
石塊
(
いしくれ
)
と 語る
秋の瞳
(新字旧仮名)
/
八木重吉
(著)
溝に
架
(
わた
)
した
花崗石
(
みかげいし
)
の橋の上に、髪ふり乱して垢光りする
襤褸
(
ぼろ
)
を着た
女乞食
(
をなごこじき
)
が、二歳許りの
石塊
(
いしくれ
)
の様な児に乳房を
啣
(
ふく
)
ませて坐つて居た。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“石塊”の意味
《名詞》
石塊(せっかい / いしくれ / いしころ)
石の塊。
(出典:Wiktionary)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
塊
常用漢字
中学
部首:⼟
13画
“石塊”で始まる語句
石塊道