“架”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
53.9%
かか20.9%
かゝ9.2%
わた4.4%
たな3.9%
かけ1.5%
1.5%
かく1.0%
げた0.5%
だな0.5%
はさ0.5%
かせる0.5%
しょいこ0.5%
だい0.5%
0.5%
ホコ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野毛のげの橋がけられる。あくる万延元年の四月には、太田屋新田の沼地をうずめて港崎みよざき町の遊廓が開かれる。外国の商人館が出来る。
半七捕物帳:40 異人の首 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
従つてその泊り場も一定してゐた訳ではなく、或る時は隅田川の上流の人気ひとけない浅瀬に、或る時は都市の中央にかかつた巨大な橋の下に。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
かげから、すらりとむかうへ、くまなき白銀しろがねに、ゆきのやうなはしが、瑠璃色るりいろながれうへを、あたかつき投掛なげかけたなが玉章たまづさ風情ふぜいかゝる。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
溝にわたした花崗岩みかげいしの橋の上に、髮ふり亂して垢光りする襤褸を著た女乞食が、二歳許りの石塊いしくれの樣な兒に乳房をふくませて坐つて居た。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
きしそばだちたる所は鮏きしにつきてのぼるものゆゑ、岸におくばかりのたなをかきて、こゝにこし魚楑なつちをさし鮏を掻探かきさぐりてすくひとるなり。
もっとも、話の中の川堤かわづつみの松並木が、やがて柳になって、町の目貫めぬきへ続く処に、木造の大橋があったのを、この年、石にかけかえた。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此二つの卷物が、美しい裝ひで、棚をいた上に載せてあつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
たなしてかくるとにもあらず、夕顏ゆふがほのつる西家せいかひさしひ、烏瓜からすうりはなほの/″\と東家とうかかききりきぬ。ひてわれもとむるにはあらず、やぶにはうぐひするゝときぞ。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「橋の向うの三さうの矢は、皆んな橋げたの間から飛んで來ましたが、四本目の今度の矢は、土手の方角から飛んで來たことになります」
昔こゝは火坑にて、一たびは焔の柱天に朝したることもありきといふ。庭を出でゝ山腹を歩み、大なる葡萄だな、茂れる「プラタノ」の林のほとりを過ぐ。
遠山に包まれた平野のはさの棒に刺さった稲束が、捧げつつをした数十万の勢揃いで、見渡すかぎり溢れた大軍のその中に降り込む驟雨。くっきり完璧の半円を描いた虹に収穫を飾られた大空の美しさ。
むなし圯橋いけうかせるところあり。又少く行烏川を渡る。川広一町余、あさし。砂石底を見るべし。時正に未後びご。西方の秩父山にはかにくもりて、暗雲蔽掩へいえんし疾電いるがごとし。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
鶏は自由自在に入り込むが、いまだかつて追っ払われるのを見たことがない。農夫は野から草や穀物を運ぶのに長いしょいこを使う(図53)。その架は人間の背よりも高いので、背中の上の方に背負う。
巨勢は画額のだいの前に立ちて、今入りし少女に「ロオレライ」の画を指さし示して
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
午前八時四十五分、先ず山砲の射撃は始った。また、歩兵部隊の一部は退路を塞ぐために、鉄線橋(り橋)を切断した。
霧の蕃社 (新字新仮名) / 中村地平(著)
武家時代の早い頃の絵巻を見ても、宴会の催される家の庭には、多く鷹がホコの上に据ゑ置かれて居る構図が見られる(拾遺古徳伝など)。
鷹狩りと操り芝居と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)