“筆架”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっか66.7%
ひつか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵庫は、書き物に疲れた眼をあげて、筆架ひっかへあらく筆をいた。
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筆架ひっかへ筆を置いて、二官はゾッとしたように色を変えます。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日は木瓜ぼけ筆架ひつかばかり気にして寝た。あくる日、眼がめるやいなや、飛び起きて、机の前へ行って見ると、花はえ葉は枯れて、白い穂だけが元のごとく光っている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小供のうち花の咲いた、葉のついた木瓜ぼけを切って、面白く枝振えだぶりを作って、筆架ひつかをこしらえた事がある。それへ二銭五厘の水筆すいひつを立てかけて、白い穂が花と葉の間から、隠見いんけんするのを机へせて楽んだ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)