“木瓜”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぼけ82.9%
もっこう7.3%
きうり2.4%
きゅうり2.4%
もくかう2.4%
もっか2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
桜にはちと早い、木瓜ぼけか、何やら、枝ながら障子に映る花の影に、ほんのりと日南ひなたかおりが添って、お千がもとの座に着いた。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その居酒屋の上には木瓜ぼけの実を描いた板が出ていて、ボン・コアン屋(上等木瓜屋)という看板で、酒場の食卓と墓石との間を仕切っていた。
厨子ずしは、木瓜ぼけ厨子、正念しょうねん厨子、丸厨子(これは聖天様を入れる)、角厨子、春日かすが厨子、鳳輦ほうれん形、宮殿くうでん形等。
この奇遇のもとは、妻籠と馬籠の両青山家に共通な木瓜もっこうと、丸に三つびきの二つの定紋からであった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
井桁いげたの中に横木瓜もっこう、田舎の暗夜やみには通りものの提灯ちょうちんを借りたので、蠣殻道かきがらみちを照らしながら、安政の地震に出来た、古い処を、鼻唄で
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたしが妻籠つまごの青山さんのお宅へ一晩泊めていただいた時に、同じ定紋じょうもんから昔がわかりましたよ。えゝ、まるびきと、木瓜もっこうとでさ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
由「御苦労なすった御様子ですが、まだ御新造さんなどは宜しいので、先刻木暮へ漬物を売りに来た方は五百石取ったとか云う、ソレの色の白い伊香保の木瓜きうり見たいな人で、彼の人が元はお旗下だてえから、人間の行末ゆくすえは分りません……じゃア御新造さん私も種々お話もありますからあすの晩」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なるほど高橋とか和田とかいう名字が平凡であるがごとく、酸漿ほおずき木瓜きゅうりのようなありふれた紋ではいかんともすることができぬが、何か一所、形か物体かに特色のある紋なら、自然に家の由来を仮定せしむる材料となるのである。
名字の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その一つはこれに木瓜もくかう青貝あをがひ螺鈿らでんしよくが添はつてゐた事で、今一つはこの香炉が贋物いかものであるといふ事であつた。
われに投ずるに木瓜もっかもってせば、これむくゆるに瓊琚けいきょもってせん」と。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)