“ぼけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木瓜88.4%
7.0%
朦朧2.3%
木槿2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
桜にはちと早い、木瓜ぼけか、何やら、枝ながら障子に映る花の影に、ほんのりと日南ひなたかおりが添って、お千がもとの座に着いた。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人の運命がいざと云う間際までせまった時女はついに停車場へ来なかった。男は待ちぼけの顔を箱馬車の中に入れて、空しくうちへ帰って来た。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
木洩こもが一筋射している。それが刀身を照らしている。そこだけがカッと燃えている。がその他は朦朧ぼけている。引き添って背後に坐っているのは、女馬子姿の君江である。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……なにげなく、アトリエの窓から見おろすと、君の叔父さんが、あそこの木槿ぼけのあたりで、君をかかかえてうろうろしている。