“ぼんやり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
茫然52.2%
呆然16.1%
茫乎9.3%
朦朧3.9%
漠然2.9%
朦乎2.4%
惘然2.4%
放心2.0%
盆槍1.5%
懵然1.0%
懵乎1.0%
糢糊1.0%
茫漠1.0%
呆乎0.5%
恍乎0.5%
惘乎0.5%
憫然0.5%
曚然0.5%
朦然0.5%
茫然自失0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茫然してると、木精ふぜ、昼間だつて用捨はねえよ。)とるがてたが、つてれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……私は母指を口の中に入れて、それをチュウチュウと吸いながら、眼を細めて呆然としていたの、けれども私は寂しかったのよ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
代助は今読み切ったばかりの薄い洋書を机の上に開けたまま、両肱を突いて茫乎考えた。代助の頭は最後の幕で一杯になっている。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
男か女かとは判らぬ、蒼白い顔が朦朧と浮き出したかと思う間もなく、四辺は再びの闇に隠れてった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
釘抜藤吉は、漠然とだが、いつも、こんなようなことを考えていた。岡っ引藤吉の、岡っ引らしい、これが、唯一の持論だったと言っていい。
のビール船長此時頭上船橋つて、りに方向見詰めてつたが、先刻か/\の海上朦乎三個燈光めたこそ、途方つてつたものゝ
仁右衛門は惘然したまま、不思議相な顔をして押寄せた人波を見守って立ってるはなかった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「それでも、見たところ百姓たちは元気そうで、家並もしっかりしているじゃありませんか。失礼ですが、ときに御苗字はなんと仰っしゃいますか? 昨夜は放心してしまっていて……何しろ、あんな真夜中にやって来たものですから……。」
何を盆槍しているのだろう。見ると、床の間の上下の戸棚といわず、手文庫の中といわず、書棚といわず、手あたり次第引っ掻きまわされてあったが、これは速水のやったものに違いなかった。
深夜の市長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いも悪いもあるものか、僕が引受けたからかまはんよ。遊佐、君の事ぢやないか、何を懵然してゐるのだ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
懵乎として了つて、別に街々の賑ひを仔細に見るでもなかつた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
扉は壞れて中には枯松葉が散つてゐるだけで、神體はなかつた。其處からは曲りくねつた海を越し山を越して、四國の屋島や五劒山が幽かに見えるのだが、今日は光が煙つて海の向うは糢糊してゐた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
御米はまた立ち上って、洋灯を手にしたまま、を開けて茶の間へ出た。暗い部屋が茫漠手元の灯に照らされた時、御米は鈍く光る箪笥を認めた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
酒場の前を曲って遊園地の横手へ出ると、擦り切れた箒子を傍に立かけて、呆乎鉄柵に凭りかかっていた見らしい様子をした老人が
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
柏はすっかり気抜けがしたように呆乎していて、碌に私の言葉に返事もしなかった。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
お定は暫時恍乎として、自分の頬を天鵞絨の襟に擦つて見てゐたが、幽かな微笑を口元に漂はせた儘で、何時しか安らかな眠に入つて了つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
顔貌が何となく惘乎して、どこにか気の抜けた様な処が見えるのはその為であるらしい。早く父に分れて母の手一つに育つた。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
大きく宿屋のしるしの入った傘をさして行く青年の後姿を、彼女は憫然として見送った。
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
抉られる樣に腹が痛む。子供等はまだ起きてない。家の中は森としてゐる。窓際の机の上にはまだ洋燈曚然つてゐた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
られる様に腹が痛む。小供等はまだ起きてない。家の中は森としてゐる。窓側の机の上にはまだ洋燈が朦然つてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)