入江のほとりいりえのほとり
長兄の榮一が奈良から出した繪葉書は三人の弟と二人の妹の手から手へ渡つた。が、勝代の外には誰れも興を寄せて見る者はなかつた。 「何處へ行つても枯野で寂しい。二三日大阪で遊んで、十日ごろに歸省するつもりだ。」と鉛筆で存在に書いてある文字を、鐵縁 …
作品に特徴的な語句
むさぐる いぢ かたは とつ うま かうべ うち りやう 故郷うち おのづ かは やはら 憐憫みじめ かつ えい 全然まるきり むづ たかぶ 將來さきざき はづ 執念しふね 上手じやうず すこ 相互たがひ はた 水棹みさを 此方こつち とど 普通あたりまへ 日光ひかり まづ 小串をぐし 夕餐ゆふめし あが うら くが 都會まち 追付おつつ みづか ずい 老父としより ひそ 突如だしぬけ あを 眠付ねつき 爲出しで うるほ いか 水甕みづかめ やさ あはれ いたづ 平生ふだん そね 娯樂なぐさみ 妄想まうさう 夜半よは 多武たふ いつも 呻吟うめき 吩咐いひつ ちつ 慈愛いつくしみ 提灯ちやうちん 出入ではい 手桶てをけ 識別みわ なじ 親爺おやぢ のぞ 揶揄からか 行方ゆくへ 晩餐ばんめし 朝餐あさめし まる がまち ふくろ よし はい わらび いちじる うさぎ 氣儘きまま 草臥くたびれ 住寺ぢゆうぢ 羽叩はたた 翌日あくるひ 疼痛いたみ 假睡うたたね 畢竟ひつきやう
題名が同じ作品
入江のほとり (新字新仮名)正宗白鳥 (著)