“夜半”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
よなか58.5%
よは15.8%
よわ15.1%
やはん9.5%
さよなか0.4%
やは0.4%
ヨハ0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は看護婦を見て、これがあの時夜半よなかに呼ばれると、「はい」という優しい返事をして起き上った女かと思うと、少し驚かずにはいられなかった。
変な音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分は看護婦を見て、これがあの時夜半よなかに呼ばれると、「はい」といふ優しい返事をして起き上つた女かと思ふと、少し驚かずにはゐられなかつた。
変な音 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宵に出て、夜半よなか頃、この蜿蜒えんえんたる輜重しちょうの行軍は、褒州の難所へかかった。すると谷間から、一軍の蜀兵が、突貫して来た。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今かゝる哀れを見んことは、神ならぬ身の知る由もなく、嵯峨の奧に夜半よはかけて迷ひ來りし時は我れ情なくもかどをばけざりき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
先祖代々せんぞだい/\おもひ、たゞ女房にようばうしのぶべき夜半よは音信おとづれさへ、まどのささんざ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
幸福かうふく生涯しやうがいおくたまみち、そもなにとせばからんかと、あんじにくれてはずにあか夜半よはもあり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
中に、千鳥と名のあるのは、蕭々しようしようたる夜半よわの風に、野山の水に、虫の声と相触れて、チリチリ鳴りさうに思はれる……その千鳥刈萱。
玉川の草 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
筆とれば其人の耳につけて話しするような心地して我しらずおろかにも、独居ひとりいうらみを数うる夜半よわの鐘はつらからで
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
よしこことても武蔵野の草に花咲く名所とて、ひさしの霜も薄化粧、夜半よわすごさも狐火きつねびに溶けて、なさけの露となりやせん。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人も、うまやの馬も、寝しずまったころを、ここの一室では、しょくひかりをあらためて、さあこれからと、杯を分け持つ夜半やはんだった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白日天にちゅうして万戸に午砲のいいかしぐとき、蹠下しょかの民は褥裏じょくり夜半やはん太平のはかりごと熟す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余が箱根の月大磯の波よりも、銀座の夕暮吉原の夜半やはんを愛して避暑の時節にもひとり東京の家にとゞまり居たる事は君のく知らるゝ処に候。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ここに壯夫をとこありて、その形姿かたち威儀よそほひ時にたぐひ無きが、夜半さよなかの時にたちまち來たり。
それこそはしの夜半やはうれしいこと頂點ちゃうてん此身このみはこえんつな