“渡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わた82.3%
わたし11.1%
わたり3.9%
わたる0.7%
わたっ0.5%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
わたす0.2%
わたら0.2%
わーた0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四国しこくしまわたって、うみばたのむら托鉢たくはつしてあるいているうちに、ある日いつどこでみち間違まちがえたか、山の中へまよんでしまいました。
人馬 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
干すとすぼまる木場辺の渋蛇の目、死んだかしらの火事見舞は、ついおもだか屋にあった事。品川沖の姪の影、真乳まっちわたし朧蓑おぼろみの鰻掻うなぎかき蝮笊まむしざる
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この俳句にては「わたり」の字の意義を転用しておぢやるといふ事には用ゐず、橋を渡るの渡る意に用ゐ、以て口あひとなしたるなり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
平ノ忠盛の長男平太清盛へいたきよもり(二十歳、後の太政入道)。遠藤盛遠(二十一歳、後の文覚上人)。源ノわたる(二十五歳、袈裟けさ御前の良人)。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ミシシピをわたって石狩利根を想う、これ真情なり、決して余一人の感覚にあらず、普通一人並の大和男子にしてこの感なきものは一人もあるべからざるなり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
西の簇々むら/\とした人家を崖の上に仰いで、船を着けた、満島からこゝまで九里の間を、三時間半。
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
瀬尻平山橋、それから架設中の大和橋、渡船で、大井橋、そして西ニシ(三味線が鳴りラヂオが叫ぶ!)。
旅日記:03 昭和十四年 (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
これは旦那がおもしろく思いなさらぬももっともじゃとわたしは思うくらい。それに困った人はあの千々岩ちぢわさん——たしかもう清国あっちったように聞いたですが
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
鬱蒼として居ますがさいわいに雪があったからたれたものの、雪がなかったら危険地でとても渡れないだろうと思います、それより半里ばかり東南の谷間を下り、それから登山しましたが
越中劍岳先登記 (新字新仮名) / 柴崎芳太郎(著)
ソリャうでない、今日わたすと云う約束だからこの金は渡さなくてはならぬと云うと、大橋おおはしは脇の方にむい
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
奪取うばひとりたれば江戸は面倒めんだうなるべししかず此より上方に取てかへし中國より九州へわたらんにはとつひに四國に立越たちこえしが伊豫國なるふぢはらと云ふ山中に來り爰に一個ひとつ隱家かくれがを得て赤川大膳あかがはだいぜんと姓名をへんじ山賊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わーた
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)