“古渡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こわた67.6%
こわたり23.5%
コワタ5.9%
ふるわたり2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はてな。あれやあほんとの古渡こわたりで、新渡の贋物いかものを売ったわけでもないが。……その梅掌軒ていうなあ汁粉屋しるこやか何かですか」
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信秀死する三年前に古渡こわたり城で元服して幼名吉法師を改めた三郎信長は、ただちに父の跡を継いで上総介と号した。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
天日矛アメノヒボコや、つぬがのあらしとなどを帰化民団と見ずに、侵入者と認めた時代の、古渡コワタりの流寓民の村々にくつゝいて渡つて来たものと思はれる。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
野荒しの留守中に清洲の織田本家の者が信秀に敵の色をたて、信秀の居城古渡ふるわたりを攻めて城下を焼き払って逃げたのである。
梟雄 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)