“わたり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワタリ
語句割合
30.9%
14.5%
亘理14.5%
渡御5.5%
3.6%
交渉3.6%
渡廊3.6%
渡橋1.8%
亘利1.8%
和多里1.8%
1.8%
廻廊1.8%
1.8%
渡里1.8%
渡鳥1.8%
1.8%
環境1.8%
綿利1.8%
連絡1.8%
1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其處からおいでになつて、走水はしりみずの海をお渡りになつた時にそのわたりの神が波を立てて御船がただよつて進むことができませんでした。
水に強いと云うかつらわたり二尺余のりぬき、鉄板てっぱんそこき、其上に踏板ふみいたを渡したもので、こんな簡易かんい贅沢ぜいたくな風呂には、北海道でなければ滅多めったに入られぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
久慈くじ郡の佐竹ノたて亘理わたり郡の相馬一族。またさきに尊氏から、奥州管領かんりょうの名で東北に派遣はけんされていた斯波しば家長の党などが
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そんな君枝の心は、しかし他吉は与り知らず、七月九日の生国魂いくたま神社の夏祭には、天婦羅屋の種吉といっしょに、お渡御わたりの人足に雇われて行くのである。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
ちやんわたりが付いてゐるんだから、阿母おつかさんはそばから『ちやほや』して、そりや貴方、真面目まじめぢや見ちやゐられないお手厚てあつさ加減なんだから、那奴は図に乗つて了つて、やあ、風呂をわかせだ事の
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「先刻、密使をつかわしてあるから、委細はお聞き及びの通りであるが——と申し添えて、これをお奉行の手へ届け、羅門塔十郎に交渉わたりをつけること、よろしくご配慮を仰ぐと申して、来い」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
月夜照る庭の木立をちかぢかと見つつゐにけり暗き渡廊わたり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
むこうの洋館につづく渡橋わたりのあたりで、チラと女のひとの後姿を見たような気がした。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そこから、太鼓なりの渡橋わたりをわたって、入り側になった広廊ひろろうへ行く。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
細川越中守が不覚に氏郷所有の佐々木のあぶみを所望した時には、それが蒲生重代の重器で有ったにかかわらず、又家臣の亘利わたり八右衛門という者が、御許諾なされた上は致方なけれども御当家重代の物ゆえに
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
尾張東春日井ひがしかすがい和多里わたり村大字三ツ淵字東阿原
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「はいっ」高松衛門えもんは、わたりを、つつつと小走りに退がった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春日の夕闇の廻廊わたり行くほどはほのあかりありて霧の春雨
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
唯有とある人家に立寄つて、井戸の水をもらつて飮む。桔※はねつるべ釣瓶つるべはバケツで、井戸側はわたり三尺もある桂の丸木の中をくりぬいたのである。一丈餘もある水際までぶつ通しらしい。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
同 同 渡里わたり村大字渡里字圷(右岸)
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
春塵しゆんぢんのいづ方となき日のまぎれ渡鳥わたりのこゑを聴くと切なり
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
次にヒコサシカタワケの命は、高志こし利波となみの臣・豐國の國さきの臣・五百原の君・角鹿のわたりの直の祖先です。天皇は御年百六歳、御陵は片岡の馬坂うまさかの上にあります。
環境わたり」と「」を感じた。突き上げて来た物恋うこころ。自らによって他を焼き度く希う情熱をはじめて自分は感じた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
綿利わたり八右衛門など一人当千の勇士の面々、火の中にもあれ水の中にもあれ、死出三途さんず主従一緒と思詰めたる者共がたまり兼ねてツツと躍り出た。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
東京の庚戌会に出席して斯界しかいのチャキチャキの連中と交際し、連絡わたりを付けるのは地方開業医の名誉であり、且、大きな得策でもあり得るのだから、その意味に於て優越な立場にいる白鷹氏は
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
露日と戰ひ、そのわたりの冷かなるためにたやすく消えざるところにいたれば 一二一—一二三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)