“わたり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワタリ
語句割合
31.0%
亘理16.7%
14.3%
交渉4.8%
渡廊4.8%
渡御4.8%
亘利2.4%
廻廊2.4%
2.4%
2.4%
(他:6)14.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれその國より上りでます時に、浪速なみはやわたりを經て、青雲白肩しらかたの津てたまひき。
其處からおいでになつて、走水はしりみずの海をお渡りになつた時にそのわたりの神が波を立てて御船がただよつて進むことができませんでした。
「父定宗が白石を攻めたときに着たもので、それまで亘理わたりであったのを、初めて伊達の姓をたまわり、御一門に列した記念のものだ」
そして亘理わたり郡亘理の館主たてぬしで、故政宗の第九子に当る安房宗実あわむねざねの二男、刑部ぎょうぶ宗定がよろしかろう、という案を出して来た。
桔槹はねつるべ釣瓶つるべはバケツで、井戸側いどがわわたり三尺もあるかつらの丸木の中をくりぬいたのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
田舎にては蛇塚とづけて、往々ある事とぞとありてその図を出だし、わたり高さ共に一尺六、七寸と附記す(第一図)。
だから役をひいた時、知人やら親族の者が、隠居仕事を勧め、中には先方にほぼ交渉わたりをつけて物にして来てまで勧めたが、ことごとく以上の理由で拒絶してしまったのである。
二老人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「先刻、密使をつかわしてあるから、委細はお聞き及びの通りであるが——と申し添えて、これをお奉行の手へ届け、羅門塔十郎に交渉わたりをつけること、よろしくご配慮を仰ぐと申して、来い」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんかとガヤガヤやっている時、お蓮さまは、悠然たる源三郎の手を持ち添えぬばかりに、やがて案内してきたのは、細い渡廊わたりをへだてた奥庭の離庵はなれです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
月夜照る庭の木立をちかぢかと見つつゐにけり暗き渡廊わたり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そんな君枝の心は、しかし他吉は与り知らず、七月九日の生国魂いくたま神社の夏祭には、お渡御わたりの人足に雇われて行くのである。重い鎧を着ると、三十銭上りの二円五十銭の日当だ。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
げんにその日も——丁度その日は生国魂いくたま神社の夏祭で、表通りをお渡御わたりが通るらしく、枕太鼓の音や獅子舞の囃子の音が聴え、他所の子は皆一張羅の晴着を着せてもらい、お渡御わたりを見に行ったり
道なき道 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
しかも油筒如き微物を取上げるほどの細かい人かと思えば、細川越中守が不覚に氏郷所有の佐々木のあぶみを所望した時には、それが蒲生重代の重器で有ったにかかわらず、又家臣の亘利わたり八右衛門という者が
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
春日の夕闇の廻廊わたり行くほどはほのあかりありて霧の春雨
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
桔※はねつるべ釣瓶つるべはバケツで、井戸側はわたり三尺もある桂の丸木の中をくりぬいたのである。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
さうすると寸法は知れてまさね、ちやんわたりが付いてゐるんだから、阿母おつかさんはそばから『ちやほや』して、そりや貴方、真面目まじめぢや見ちやゐられないお手厚てあつさ加減なんだから
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
春塵しゆんぢんのいづ方となき日のまぎれ渡鳥わたりのこゑを聴くと切なり
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
次にヒコサシカタワケの命は、高志こし利波となみの臣・豐國の國さきの臣・五百原の君・角鹿のわたりの直の祖先です。
幼い青春が見舞った。「環境わたり」と「」を感じた。突き上げて来た物恋うこころ。自らによって他を焼き度く希う情熱をはじめて自分は感じた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
綿利わたり八右衛門など一人当千の勇士の面々、火の中にもあれ水の中にもあれ
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
東京の庚戌会に出席して斯界しかいのチャキチャキの連中と交際し、連絡わたりを付けるのは地方開業医の名誉であり、且、大きな得策でもあり得るのだから、その意味に於て優越な立場にいる白鷹氏は、キット俺が出席するのを見越して、アンナ風に性格をカムフラージしていろいろな悪戯いたずらをしておられるのかも知れない。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
露日と戰ひ、そのわたりの冷かなるためにたやすく消えざるところにいたれば 一二一—一二三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)