“刳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えぐ46.1%
41.4%
ゑぐ3.9%
2.3%
1.6%
くく0.8%
くり0.8%
けづ0.8%
0.8%
しゃ0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから、こんなこともいったわ、人殺しするのに、ピストルなんて、莫迦ね、あたしなら短刀でえぐってやるわ、すごいでしょうねエ。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
ふとけやきぼんが原氏の目にとまつた。それは田舎の村長などの好きさうな鯛の恰好をしたもので二円三十銭といふ札が付いてゐた。
これはたいてい赤貝あかがひるい貝殼かひがらゑぐき、その周圍しゆういばかりをのこして前腕まへうでにはめむでのでありまして、石器時代せつきじだい墓場はかばから人骨じんこつ
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
さうした無聊な目をミハらせる物は、忘れた時分にひよつくりと、波と空との間から生れて来る——誇張なしに——鳥と紛れさうなり舟の姿である。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あかっぽく薙いだ「崩れ」が、荒々しくぐられて、岩石と一緒に押し流された細い白樺が、揉みくしゃに折られて、枝が散乱している。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
円い肩、ふくよかの胸、ほどよくくくれた細い腰、ピチリと合わさって隙のない股、乳房の円味は半月形であり、はぎの線など弓のようであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
早速さつそく幾本かの蝋燭が各室にけられて大洞窟の闇を破つた。客室サロンも寝室も倉も炊事すべて自然の巌石がんせきくり抜き、それしきつた壁も附属した暖炉や棚などもまつた据附すゑつけ巌石がんせきで出来て居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
或る物は手にてただちにぎりしなるべく、或る物にはつかくくり付けしならん。使用しようの目的は樹木じゆもくたたり、木材を扣き割り、木質ぼくしつけづり取り、じうたふし、てききづつくる等に在りしと思はる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
注に騾もし姙めば、母子ともに死すとある(『大明三蔵法数』一九)。『爾雅翼』に、騾のまた瑣骨さこつありて離れ開かず、故に子を産む能わず。『史記』の注に、駃騠は、その母の腹をいて生まる。
「これ」と信玄は不安そうに、「どうせ評定は永くなる。固めの方が肝腎だ。持ち場持ち場へ帰るがいい」足軽大将の居並んだ方へ、くくれた二重顎をしゃくって見せた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
物置の床をいで、暗い段々を下ると、中は石と材木で疊んだ道で、それを二三間行つたところにかしち果てた扉があつて、押し開けると中は四疊半ほどの黴臭かび臭い穴倉、一方の隅に寄せて
銭形平次捕物控:124 唖娘 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)