“括”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くく77.1%
くゝ10.7%
くる3.2%
くび2.1%
から2.1%
く1.3%
かつ1.1%
くくり0.8%
くわつ0.5%
やはず0.5%
くヽ0.3%
しば0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「灰が湿(しめ)っているのか知らん」と女が蚊遣筒を引き寄せて蓋(ふた)をとると、赤い絹糸で括(くく)りつけた蚊遣灰が燻(いぶ)りながらふらふらと揺れる。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「俺(お)ら云(ゆ)はんねえでも藥(くすり)は氣(きい)ついてたのよ」勘次(かんじ)はおつぎのいふのを迎(むか)へて聞(き)いた。彼(かれ)の三尺帶(じやくおび)には其(そ)の時(とき)もぎつと括(くゝ)つた塊(かたまり)があつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
または藝者や素敵な美人や家鴨(あひる)……引ツ括(くる)めていふと、其等の種々の人や動物や出來事が、チラリ、ホラリと眼に映ツてそして消えた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
無口で快活でとき/″\瓢軽(ひょうきん)なことを言います。薄桃色にやゝ青味のさしているいゝ身体をして胸の筋肉なぞは希臘(ギリシャ)彫刻のように括(くび)れています。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すぐ同じような小箱を造り、油紙(あぶらがみ)をかけ、縄で括(から)げて、佐渡平の店から持って来た印(しるし)つきの送り状へ、同じ宛名を書いて貼(は)りつけた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
別に生の赤茄子の中位な処、即ち一斤に五つ位なのを買って熱湯をかけて皮を剥(む)いて真中(まんなか)を括(く)り抜きます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それで、彼から自作のあるものを見せられた者らは、よく見てみようともせずに、ドイツのワグナー末派にたいする軽蔑のうちに、彼をも一括(かつ)してしまった。
麥色の薔薇(ばら)の花、括(くくり)の弛んだ重い小束(こたば)の麥色の薔薇(ばら)の花、柔(やはらか)くなりさうでもあり、硬(かた)くもなりたさうである、僞善(ぎぜん)の花よ、無言(むごん)の花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
〔譯〕已むことを得ざるの勢(いきほひ)に動(うご)けば、則ち動いて括(くわつ)せず。枉(ま)ぐ可らざるの途(みち)を履(ふ)めば、則ち履んで危(あやふ)からず。
一月(ひとつき)の後、百本の矢をもって速射を試みたところ、第一矢が的(まと)に中(あた)れば、続いて飛来った第二矢は誤たず第一矢の括(やはず)に中って突き刺(さ)さり
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
左の手に蝋燭(ろふそく)を持つて兄の背後(うしろ)に廻(まは)つたが、三筋(みすぢ)の麻縄(あさなは)で後手に縛(しば)つて柱(はしら)に括(くヽ)り附けた手首(てくび)は血が滲(にじ)んで居る。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
この絞りの蚊帳というは蚊帳に穴が明いているものですから、処々(ところ/″\)観世縒(かんじんより)で括(しば)ってあるので、其の蚊帳を吊り、伴藏は寝※(ねござ)を敷き、独りで寝ていて、足をばた/\やっており