“油紙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あぶらがみ53.3%
ゆし20.0%
あぶらッかみ13.3%
あぶらかみ6.7%
あぶらっかみ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すぐ同じような小箱を造り、油紙あぶらがみをかけ、縄でからげて、佐渡平の店から持って来たしるしつきの送り状へ、同じ宛名を書いてりつけた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
早い話がすべての人が彼に取っては種々な品物の臭気においに過ぎなかった、親分の藤吉は柚子味噌ゆずみそ、兄分の勘弁勘次は佐倉炭、角の海老床の親方が日向ひなた油紙ゆし
すぐけえって何処の人だか手掛てがゝりイ見付けようと思って客人が預けて行った荷物を開けて見ると、梅醤うめびしお曲物まげものと、油紙あぶらッかみに包んだ孩児の襁褓しめしばかりサ、そんで二人とも棄児すてごをしに来たんだと分ったので
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
自身に宗悦の死骸を油紙あぶらかみに包んで、すっぽり封印を附けて居りますると、なんにも知りませんから田舎者の下男が
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
真白まっしろ油紙あぶらっかみの上へ、見た目も寒い、千六本を心太ところてんのように引散ひっちらして、ずぶぬれの露が、途切れ途切れにぽたぽたと足を打って、溝縁みぞぶちに凍りついた大根剥だいこんむきせがれが、今度はたまらなそうに
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)