“ゆし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
油紙21.4%
諭示21.4%
兪氏14.3%
諭旨14.3%
偸視7.1%
愈氏7.1%
油脂7.1%
論旨7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さきの使僧から託された——頼源僧都そうずから帝のお手許へ——なる油紙ゆし包みのヨリを無造作に解いてみたのだ。そんな行為を自身いやしむようなひるみなどはどこにもない。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然るにこの命令を聞くやスタチオ兄弟は怫然ふつぜん色をし、自国語を以て強弁し、極力反抗の気勢を示したるが、結局ハドルスキー氏の諭示ゆしに服し、団員一同と共に警視庁に出頭の準備すべき旨を答え
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
方氏一族かくの如くにしてほとんど絶えしが、孝孺の幼子徳宗とくそう、時にはじめて九歳、寧海県ねいかいけん典史てんし魏公沢ぎこうたく護匿ごとくするところとなりて死せざるを得、のち孝孺の門人兪公允ゆこういんの養うところとなり、つい兪氏ゆしおかして
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
次郎は諭旨ゆし退学にきまった。そのほかには処罰者はない。次郎の諭旨退学も、形の上では保証人からの願出による退学になるわけだから、正式には処罰者は一名もないことになるのである。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
矢張り黙つた儘で、一閃いつせん偸視ゆしを自分に注いで、煙を鼻からフウと出す。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
孫権にとっておい孫韶そんしょうは義理ある兄の子でありまた兄の家、愈氏ゆしの相続人であった。だから彼が死罪になれば、兄の家が絶えることにもなる。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
矢ジリのさき籠目かごめとした火舎ほやの中に、油脂ゆしをつめた物である。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)