“ぬすみみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
偸見43.8%
偸視25.0%
盗見21.9%
窃視6.3%
盗視3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、お竜ちゃんは、大きな、無恰好ぶかっこうな数字が一めんにおどっているような私の帳面の方は偸見ぬすみみさえもしようとはしなかった。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
彼は横眼でそれをにらみながら、妻の額を偸視ぬすみみた。このコップを彼処へ、額の上へたたきつけてやつたなら。いや、いけない、もともと自分が我儘なのだ。
お祖父さんが、本を盗見ぬすみみしてゐた自分を叱るとばかり思つてゐた栄蔵は、急にやさしいお祖父さんの言葉をきいて、ぽとぽと涙が出て来た。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
いうことがどういうふうに女に響くか窃視ぬすみみしたのち
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
渠は電光の如く主筆の顔を盗視ぬすみみたが、大きな氷の塊にドシリと頭を撃たれた心地。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)