“偸視”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬすみみ61.5%
ぬす15.4%
すかしみ7.7%
とうし7.7%
ゆし7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上眼使いに二人の方を偸視ぬすみみると、二人の大の男はいずれもワナワナと身を顫わせ、額には冷汗さえかいて、今にも消え入らんばかりの風情である。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
『然うですか。ぢや手紙が着いたんですね?』と親げな口を利いたが、ちよいと俯向加減にして立つてゐる智恵子の方を偸視ぬすんで
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
折からあなたの池のあたりに、マッチの火のぱっと燃えたる影に、頬被ほおかぶりせる男の顔は赤くあらわれぬ。黒き影法師も両三箇ふたつみつそのかたわらに見えたりき。因果娘は偸視すかしみ
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老夫は腹だたしげに御者のかお偸視とうしせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
矢張り黙つた儘で、一閃いつせん偸視ゆしを自分に注いで、煙を鼻からフウと出す。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)