“偸見”の読み方と例文
読み方割合
ぬすみみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
英二は、話の間にちらりと大村の顔を偸見ぬすみみた。志賀健吉が突然妙な話をはじめたのが、どういう意味かサッパリ見当がつかなかったのだ。
火星の魔術師 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
しかし、お竜ちゃんは、大きな、無恰好ぶかっこうな数字が一めんにおどっているような私の帳面の方は偸見ぬすみみさえもしようとはしなかった。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
同時にお雪が帰って来て、その紙を取上げ、猫板の上に置いたのを、偸見ぬすみみすると、謄写摺とうしゃずりにした強盗犯人捜索の回状である。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)