“溝縁”の読み方と例文
読み方割合
みぞぶち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黄昏たそがれの薄明の中に、石ころの多い狭い道路が、白々と、ひろがって、わずかの風に、溝縁みぞぶちの雑草がゆらいでいる。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「おや、ごらんよ、庖丁のすべりが悪いので、蝋燭ろうそくの切れっぱしで溝縁みぞぶちにあぶらをひくんだよ。」
死刑囚最後の日 (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
真白まっしろ油紙あぶらっかみの上へ、見た目も寒い、千六本を心太ところてんのように引散ひっちらして、ずぶぬれの露が、途切れ途切れにぽたぽたと足を打って、溝縁みぞぶちに凍りついた大根剥だいこんむきせがれが、今度はたまらなそうに
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)