“堪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たま38.1%
33.4%
こら20.3%
こた4.4%
たえ1.0%
0.6%
たへ0.5%
コタ0.3%
こらえ0.2%
ごた0.2%
たた0.2%
タマ0.2%
これ0.1%
0.1%
かん0.1%
たう0.1%
たゝ0.1%
0.1%
コラ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いやだ厭だ厭だ、たまらない……」と彼は身震いして両耳をおおった。それ故彼は、めったな事には人に自分の姓名をあかしたがらず、
鬼涙村 (新字新仮名) / 牧野信一(著)
私は彼の口から、彼の幸福さうな赤い顔に似合しいやうな浮々した言葉が、無造作むざうさに浴びせかけられることを思ふとたまらない気がされた。
イボタの虫 (新字旧仮名) / 中戸川吉二(著)
今の世の中には面白い事がなくなったというばかりならまだしもの事、見たくでもない物の限りを見せつけられるのにえられなくなったからである。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
時は九月の中旬、残暑はまだえ難く暑いが、空には既に清涼の秋気がち渡って、深いみどりの色が際立きわだって人の感情を動かした。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
右の脇腹の傷口を、両手でぢつと押へながら、全身を掻きむしるほどの苦痛を、その利かぬ気で、その凜々しい気性で、ぢつとこらへてゐるのだつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
私は、自分が意気地なしにされた不満を覚えたが病気と聞いたのでこらへたやうにうなづいたが、内心私は、とてもかなはないやうな気がしてゐた。
海棠の家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
そう茅野雄にたしなめられて、かつは鋭く睨められたが、根が浮世を目八分に見ている、身分不詳の弦四郎には、こたえるところが少なかったらしい。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
面長の美人であるが、蒼白で、痩せ衰へて、この年齢まで持ちこたへてきた花やかさがあわただしげに失せやうとし、日毎に老ひ込むやうであつた。
私がここに書こうとする小伝の主一葉いちよう女史も、病葉わくらばが、霜のいたみにたえぬように散った、世に惜まれるひとである。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
これを尻口しりくち合虚言と云ふ。古仏の葛藤纏繞葛藤の句夢にも見ざる故なり。」「今時の師学倶に文字を葛藤と云ふて、甚嫌択する、実に怪笑にたえたり。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
右手ゆんでにさしておるからかさが重くなって仕方がない、ぐうと、下の方へ引き付けられる様で、中々なかなからえられないのだ、おかしいと思って、左の折詰を持った手で
狸問答 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
年の行かぬ小歌にはたえかね接穂つぎほなく、服粧なりには適応にあわず行過た鬼更紗の紙入を、要もないに明て見て何か探す容子、箱丁はこやがそっと入れて行った三味線は
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
物や思ふと松川はじめ通学生等に問はるゝたびに、口のはたむず/\するまで言出いひいだしたさにたへざれども、怪しき婦人が予をいまし
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
令孃ひめ暫時しばらくうちしてきけるが、吹入ふきい夜風よかぜたがたましひか、あくがるヽこヽろ此處こヽたへがたく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おなじ大伴幾流の中から、四代續いて氏上職を持ちコタへたのも、第一は宮廷の御恩徳もあるが、世の中のよせが重かつたからである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
おなじ大伴幾流の中から、四代續いて氏上職を持ちコタへたのも、第一は宮廷の御恩徳もあるが、世の中のよせが重かつたからである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
翌日は先ず観音へ案内し、次の日は上野と、三四日して「さてこれよりよき学校を聞き合せ申すべし、あなたにも心掛けたまえ、それ迄は狭くともこらえてここに居りたまえ」と頼もしく言われたり。
良夜 (新字新仮名) / 饗庭篁村(著)
故に、万のことに付ても夫を先立て我身を後にし、我為せる事に能事よきことあるとても誇る心なく、亦悪事ありて人にいはるゝ迚も争はずして早く過を改め、重て人に謂れざる様に我身を慎み、又人に侮れても腹立憤ることなく、能くこらえて物をおそれつつしむべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
——はい、はい、気を付けますよ。ごたえのあるお嬢さん——。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今井を煽動しても余り手ごたえがないので、大塚は更に自分の組内をかけまわって、市川の屋敷では町家の子供ばかりを大切にして、武家の子どもを疎略にするのは怪しからぬと触れてあるいたので、黒鍬の組内の子供達はひとりも通って来なくなりました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
二人は目に涙をたたえながら、合衆国人の仁義心に訴えたが、それが容れられないと知ると、穏やかなわずかな抵抗を試みた後、その不幸な運命に服従した。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
(甚兵衛、蒼白な顔に微笑をたたえ、皆にぺこぺこ頭を下げて、隅の方へ座る)
義民甚兵衛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
物體モツタイらしくものを言ふ人たちを見ると、自分より教養の低いものたちから、無理やりに教育を強ひられてゐるやうな氣がして、タマらなかつた。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
此は、だいがくのき棒を其家の戸なり壁なりに撞き当てる方法で、何しろ恐しい重量を棒鼻に集中して打ち当てるのだから、タマつたものではなかつたさうである。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
太「おゝ高平へくか、久しくねえから案じていたが、此間こねえだ五八が来てうち間違まちげえのあった事も聞いていたが、われ母親おふくろのような悪人はねえ、宜く勘弁してこれえているなア」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わし大概てえげえな事があっても父様にめんじてこれえていて、何一つ云った事はがんせん、わしも我儘ものでがんすが、家内うちわで物争いが出来て、おえいを離縁しては、何うも死んだ父様のお位牌いへいへ対して済みやしねえから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あんまり申訳が無い! かん……にん……して下さい
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
故に家内かない力役りきえきたうる者は男女を問わず、或は手細工てざいく或は紡績ぼうせき等のかせぎを以てかろうじて生計せいけいすのみ。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
紫の包を抱えて、長い柄の蝙蝠傘こうもりがさを持って出て行く後姿が私は好くってらなかったから、いつも其時刻には何喰わぬ顔をして部屋の窓から外を見ていると、雪江さんは大抵は見られているとは気が附かずに
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
頼朝、コラヘ得ズシテ、遂ニ当所ヲ退キ、不知行方ユクヘシレズ
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)