“梯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はしご65.1%
かけはし18.6%
はし4.7%
ハシ4.7%
きざはし2.3%
てい2.3%
ばしご2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ローマにキリストの臍帯さいたいおよび陰前皮まえのかわと、キリストがカタリン女尊者に忍び通うた窓附の一室、またアレキシス尊者登天のはしごあり。
西鶴が『五人女』の中で「広間をすぎてえんよりかけはしのはるかに熊笹くまざさむら/\としてその奥に庭籠ありてはつがん唐鳩からばと金鶏きんけいさま/\の声なして」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
それはハシダテといえばはしを立てたような嶮しき岩山をいうのが常のことで、その梯が倒れて後にこれを橋立というのは不自然なるのみならず、『風土記』に大石前おおいそざきとあるのが今と合わぬ。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
我々はやゝ遅れて、ハシ・はしごと言ふ愛称を加へた語ととり替へるやうになつた。かう言ふはしの両語序に渉つて聞える様に出来てゐるのが、くらはし(倉梯)である。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
馭丁に「カバン」持たせてきざはしを登らんとする程に、エリスの梯を駈け下るに逢ひぬ。彼が一聲叫びて我頸を抱きしを見て馭丁は呆れたる面もちにて、何やらむ髭の内にて云ひしが聞えず。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
その室は、礼拝堂の円天井と鐘楼の床にはさまれた空隙を利用しているので、てい状に作られてあった。扉に続いて二坪程の板敷があり、それから梯子はしごで、下の寝室に下りるようになっている。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
と云って、二間ばしごを持ち出して新三郎のうちの裏窓の所へかけ、顫い顫いあがってお札を引剥ひっぺがしたひょうしに、足を踏みはずして畑の中へ転げ落ちた。
円朝の牡丹灯籠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)