“表梯子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもてばしご60.0%
おもてはしご40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お梅が幾たび声をかけても、平田はなお見返らないで、廊下の突当りの角を表梯子(おもてばしご)の方へ曲ろうとした時、「どこへおいでなさるの。こッちですよ」と、声をかけたのは小万だ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
表梯子(おもてばしご)の方から蝶子(ちょうこ)という三十越したでっぷりした大年増(おおどしま)が拾円(じゅうえん)紙幣を手にして、「お会計を願います。」と帳場の前へ立ち、壁の鏡にうつる自分の姿を見て半襟(はんえり)を合せ直しながら
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
と私の面(かお)を見て微笑(にッこり)しながら、一寸(ちょいと)滑稽(おどけ)た手附をしたが、其儘所体(しょてい)崩(くず)して駈出して、表梯子(おもてはしご)をトントントンと上(あが)って行く。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それより小道具衣裳方あり廊下の端(はずれ)より離れて団洲(だんしゅう)の室に至る。小庭(こにわ)をひかへて宛然(さながら)離家(はなれや)の体(てい)をなせり。表梯子(おもてはしご)を上(のぼ)れば猿蔵(さるぞう)染五郎二人(ににん)の室あり家橘栄三郎これに隣してまた鏡台を並ぶ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)