“おもてばしご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
表梯子42.9%
表階子42.9%
表階段14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表梯子おもてばしごの方から蝶子ちょうこという三十越したでっぷりした大年増おおどしま拾円じゅうえん紙幣を手にして、「お会計を願います。」と帳場の前へ立ち、壁の鏡にうつる自分の姿を見て半襟はんえりを合せ直しながら
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
厠は表階子おもてばしご取附とッつきにもあって、そこはあかりあかるいが、風はし、廊下は冷たし、歩行あるくのも物珍らしいので、早瀬はわざと、遠い方の、裏階子の横手の薄暗い中へ入った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、あの大正十二年の大震火災のおり、広い二階座敷にいたその子は、表階段おもてばしごの方へ逃げた。郁子さんは、裏階段うらかいだんのがれた。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
表階段おもてばしごの方へけていった後姿は見たが、それっきりで、どんなに探しても現われてこないのだった。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)