“猿蔵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さるぞう66.7%
さるざう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猿蔵さるぞうの信楽勘十郎、庄屋めきたる家康公にて一驚を喫はせられし当座なれば、評は預る。滝十郎たきじゅうろうの米屋佐平、鶴五郎つるごろうの曾根伴五郎、いつ見ても年を取らで結構なり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
それより小道具衣裳方あり廊下のはずれより離れて団洲だんしゅうの室に至る。小庭こにわをひかへて宛然さながら離家はなれやていをなせり。表梯子おもてはしごのぼれば猿蔵さるぞう染五郎二人ににんの室あり家橘栄三郎これに隣してまた鏡台を並ぶ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「さていよ/\勧進帳の幕が開いた。三升の富樫、猿蔵さるざうの義経で、寿海が辨慶に扮したのである。猿蔵と云つたのは三升の弟で、後の九代目団十郎の兄である。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)