“猿楽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さるがく87.0%
サルガク13.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、酔うたなあ。右門……つづみを取って来ぬか。おぬし、猿楽さるがくを舞え。……何、舞えん。然らば、鼓を打て、わしが舞うてみせる」
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後白拍子しらびょうし猿楽さるがくなどあり。不全の楽にはあれど、邦人の作るところなるをもって人心に適するは、はるかに唐楽にまされりとす。
国楽を振興すべきの説 (新字新仮名) / 神田孝平(著)
この散楽は一説によると、日本古来の道化戯である散更サルカウと唐の道化戯である散楽との混和したもので、それが音便の上からも連想の上からも猿楽サルガクとなったらしい。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
一時代も二時代も前の田楽デンガク猿楽サルガクの時代から、頼まれて地方興行に出たのは、まづ田植時までゞ、その時来れば、さつときりあげて一旦故郷へ戻ると言ふ慣はしになつてゐたやうである。
芸能民習 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)