“猿若町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さるわかちょう60.7%
さるわかまち39.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「不景気、不景気でも、芝居しばいばかりは大入りですね。春の狂言なぞはどこもいっぱい。どれ——青山さんに、猿若町さるわかちょう番付ばんづけをお目にかけて。」
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
中央に芝居小屋などのあるのはもってのほかのこと、御趣意にそむくというわけで、浅草猿若町さるわかちょうへ転地させられた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
あの佐倉宗吾の芝居は三代目瀬川如皐じょこうの作で、嘉永四年、猿若町さるわかまちの中村座の八月興行で、外題げだいは『東山桜荘子ひがしやまさくらそうし』といいました。
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
猿若町さるわかまち聖天町しょうでんちょうを経て、遠く吉野町、山谷あたりから来るものばかりだった。まれには「吉原」からもかよって来た。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)