“てい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:テイ
語句割合
46.5%
19.7%
5.0%
4.5%
4.3%
1.5%
1.4%
1.4%
1.4%
1.3%
手入1.3%
1.2%
1.0%
0.9%
0.9%
0.9%
0.8%
0.6%
0.6%
0.5%
0.4%
0.4%
0.3%
0.3%
手活0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
手生0.2%
0.1%
𨜟0.1%
0.1%
0.1%
体裁0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それへうやうやしく木柱が立てられると、そこで祭りの庭のすべてのていが整うてきたと共に、今宵の祭典の意義も充分に明瞭になりました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その音があまりにやかましいので、まるで木自身が掛合噺かけあいばなしをやっているかのようであったが、三人の人物はじっと無言のていであった。
セキスピアもバナードショオも背後に撞着どうちゃく倒退とうたい三千里せしむるに足るていの痛快無比の喜悲劇の場面を、生地きじで行った珍最期であった。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
〔評〕慶應けいおう三年九月、山内容堂ようだう公は寺村左膳さぜん、後藤しやう次郎を以て使となし、書を幕府にていす。曰ふ、中古以くわん政刑せいけい武門に出づ。
鼻筋はなすぢ象牙彫ざうげぼりのやうにつんとしたのがなんへば強過つよすぎる……かはりには恍惚うつとりと、なに物思ものおもてい仰向あをむいた、細面ほそおも引緊ひきしまつて
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お小夜は、抱えていた装束台を、小袖ぐるみ、相手のおもてへ投げつけて、次の突嗟とっさに、短い刃を抜くや否、身をていして、斬りつけて行った。
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おぬしが関西五路かんせいごろの顔役ていをなぐり殺したため、おれたちにまで、役人の手が伸びて、片っぱしから牢へぶちこみ始めやがった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
細君は名をおていう、年紀としは二十一なれど、二つばかり若やぎたるが、この長火鉢のむこうにすわれり。細面にして鼻筋通り、遠山の眉余り濃からず。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どれもこれもていたりがたくけいたりがたき腕白顔わんぱくがおだ。さだめし、屋敷やしきへかえったのちには、母者人ははじゃびとからお小言こごとであろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その間が白く曇って左右のねずみをかえって浮き出すようにいろどった具合がことさらにすごかった。余が池辺ていに着くまで空の雲は死んだようにまるで動かなかった。
三山居士 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
明日あす大楠山おおくすやま巻狩まきがりじゃ』などと布達おふれると、乗馬じょうば手入ていれ、兵糧へいろう準備したく狩子かりこ勢揃せいぞろい、まるで戦争いくさのような大騒おおさわぎでございました。
「それはみませんでしたのね。わたしはまた此樣こんな天氣で氣が欝々うつ/\して爲樣しやうが無かツたもんですから、それで。」と何か氣怯きおそれのするてい悸々おど/\しながらいふ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
延凞えんきの年号は、二十年を以てあらためられ、景燿けいよう元年となった。てい劉禅りゅうぜんは、この頃からようやく国政にみ、日夜の歓宴にひたりはじめた。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その午後ごご授業時間じゅぎょうじかんわって学校がっこうからかえるときに、こうへいていは、いちはやくのがれてかえることができました。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ていは、その黒雲のまっただなかへ、つきすすんでいくのです。つまり、潜航艇ぜんたいが、黒い液体につつまれてしまったのです。
宇宙怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「浦粕てい」という寄席よせや、諸雑貨洋品店、理髪店、銭湯、「山口屋」という本当の意味の料理屋——これはもっぱら町の旦那だんな方用であるが
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
秀吉の聚落じゅらくていに、蒲生飛騨守がもうひだのかみ浅野弾正あさのだんじょうなどが寄りあっていたとき、前田家の徳山五兵衛と斎藤刑部さいとうぎょうぶの二人がそこへまかり出て
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小供の時、疱瘡に罹つたのと、それに引き続いて耳の病気に冒されたので、幸か不幸か、彼は彼の既ていの行路を全然見捨てなければならなくなつた。
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あくる朝、友の強ゐてとゞむるをさま/″\に言ひ解きてていのぼる。旅の衣を着け、草鞋わらぢ穿うがち、藺席ござかうぶればまた依然として昨日きのふの乞食書生なり。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
しかれども机上きしやう編筆へんひつせはししば/\稿かうだつするの期約きやくうしなひしゆゑ、近日このごろつとめて老人が稿本かうほん残冊ざんさつていし、もつて其乞そのこひさづく。
枝折戸しをりどぢて、えんきよほどに、十時も過ぎて、往来わうらいまつたく絶へ、月は頭上にきたりぬ。一てい月影つきかげゆめよりもなり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
慈といい、孝といい、ていといい、ゆうというが如き、即ちこれにして、これを総称して人生居家きょかの徳義と名づくといえども、その根本は夫婦の徳にらざるはなし。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
僕にはマチスの婦人肖像一枚が水際つて光を放つてる気がする外、ヷン・ドンゲンの「鳩」と「海」との二ていが奇抜な装飾画として興味を惹く。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「あなたはジョバンニさんでしたね。どうも今晩はありがとう。」とていねいに云いました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
一度ひとた手活ていけの花にして眺めると、地味で慾張りで食辛棒くいしんぼうで、その上焼餅やきで口数が多くて、全く手の付けようのない駻馬かんばと早変りするのです。
猟色の果 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
猿が綱をはずし児をてい中に投じただれ死なしめたので、母が薪を村外に積ましめ、その婢と猿を焚殺したとある(『類函』四三一)。
八、九月頃の候葉間から緑色のていを描き高い頂に多くの花が聚って繖形をなし、花は白色で香気を放ち、狭い六花蓋片がある。六雄蕊ゆうずい一子房があってその白色花柱の先端は紅紫色を呈する。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
それもこれも死んだ父様とっさま恩返おんげえしがしてえと思って居るんで、父様のお位牌へていし、鹽原の名前なめえを汚すめえと思って居りやんす、八歳やッつの時から貰われて来て育てられた恩は一通りでねえ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『論語』の八佾はちいつ篇においては、孔子は宗廟の祭りや泰山たいざんまつりていの祭りや告朔こくさく餼羊きようや社の樹などについて語っているにかかわらず、その主たる関心は礼の保持であって信仰の鼓吹ではない。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
よその手生ていけの花となる憂いはないと考えたのでもあったろう。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
一日太孫をして詞句しく属対ぞくたいをなさしめしに、おおいかなわず、ふたたび以て燕王えんおうていに命ぜられけるに、燕王の語はすなわち佳なりけり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
の太祖の言は、まさに是れ太祖が胸中の秘を発せるにて、はやくよりこの意ありたればこそ、それより二年ほどにして、洪武三年に、そうこうていしゅくていしんたんの九子を封じて
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
𨜟ていの国では、外交文書を作製するには、裨諶ひじんが草稿をつくり、世叔せいしゅくがその内容を検討し、外交官の子羽しうがその文章に筆を入れ、更に東里とうり子産しさんがそれに最後の磨きをかけている。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ある人が𨜟ていの大夫子産の人物についてたずねた。先師がこたえられた。——
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
の太祖の言は、まさに是れ太祖が胸中の秘を発せるにて、はやくよりこの意ありたればこそ、それより二年ほどにして、洪武三年に、そうこうていしゅくていしんたんの九子を封じて
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
開封府かいほうふに居らしめ、第六子てい王とし、武昌ぶしょうに居らしめ、第七子せい王とし、青州府せいしゅうふに居らしめ、第八子を封じてたん王とし、長沙ちょうさき、第九子ちょう王とせしが、は三歳にしてしょう
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
余りに狼狽したジルベールにはルパンの謀計を了解するよしもなく、いたずらに亢奮してもがき騒いだ。ボーシュレーは別に何等の抵抗もせず自暴自棄の体ていで、ジルベールの態度をあざわらって
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
丁度申下刻なゝつさがりに用をしまって湯にくというので、鳴海なるみの養老の単物ひとえものといえば体裁ていいが、二三度水に這入ったから大きに色がめましたが、八反に黒繻子の腹合せと云っても
間もなく、女學校一年生の妹すみ子に送られて、てい車場に來た。いつもの事だから、ホームまではいるのはよせといつて、すみ子を出口のところに立たせておき、金太郎はブリツヂをわたつた。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
哀悼あいとう愁傷、号泣慟哭、一の花に涙をそそぎ、一の香にこんを招く、これ必ずしも先人に奉ずるの道にあらざるべし。五尺の男子、空しく児女のていすとも、父の霊あによろこび給わんや。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
太祖れんていめて曰く、宋景濂ちんつかうること十九年、いまかつて一げんいつわりあらず、一人いちにんたんそしらず、始終無し、たゞに君子のみならず、そもそも賢とう可しと。太祖の濂をることかくの如し。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一人を殺す者は一死その命にあたりて足るべけれども、万人を殺す者は何の刑をもって万人の命にていすべきや。たとい、これを殺すもただ一死に過ぎざるのみ。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
孟子いはク、ていヲ執ツテ以テ秦楚しんそノ堅甲利兵ヲたつスベシ……
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その室は、礼拝堂の円天井と鐘楼の床にはさまれた空隙を利用しているので、てい状に作られてあった。扉に続いて二坪程の板敷があり、それから梯子はしごで、下の寝室に下りるようになっている。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
庭園は抽斎の愛する所で、自ら剪刀はさみって植木の苅込かりこみをした。木の中では御柳ぎょりゅうを好んだ。即ち『爾雅じが』に載せてあるていである。雨師うし三春柳さんしゅんりゅうなどともいう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
子澄名はてい分宜ぶんぎの人、洪武十八年の試に第一を以て及第したりしより累進してこゝに至れるにて、経史に通暁せるはこれ有りといえども、世故せいこに練達することはいまだ足らず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
先日このあひだ京大の松下てい二博士と大阪大学の木下東作博士とが或所で落合つた時、木下氏がこの話を持ち出して
右柿内園子ト綿貫栄次郎トハソノ各々ガ徳光光子ニ対シテ有スル緊密ナル利害関係ヲ考慮シ昭和某年七月十八日以降左ノ条件ノ下ニ骨肉ト変リナキ兄弟ノ交リヲていスベキコトヲ誓約シタリ
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
双方の駒はあわを噛んで、いななき立ち、一上一下、剣閃槍光けんせんそうこうのはためく下に、駒の八ていは砂塵を蹴上げ、鞍上あんじょうの人は雷喝らいかつを発し、勝負は容易につきそうもなかった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
別れるときに、張は靴の中から金一ていを探り出して孟に贈って、ゆうべのことは必ず他言して下さるなと念を押した。
「え、何うせ然うなんですよ。にくらしい!………」と眼に險を見せ、些と顎をしやくツて、づいと顏を突出す。其の拍子ひやうしに、何か眼に入ツたのか、お房は急に肝々きよと/\して、ひど面喰めんくツたていとなる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)